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「走るモードのときだけ走る」という、「MIYAMOTO SPICE」代表の宮本哲明さん。ファッション、ランニング、食……さまざまなものをブレンドすることで生まれる、予想外のケミストリー。そんな“未知”を楽しみたいという宮本さんのランライフをご紹介。

「SPICE UP OUR LIFE」をテーマに掲げ、ファッション、スパイス、食……さまざまなジャンルの人、もの、ことの橋渡しを行っているのがファションPRの宮本哲明さんだ。屋号の「SPICE」はもちろん、スパイス料理のスパイスのこと。本業の傍ら、世界のスパイス料理を提供するレストランで修業中という、異色のキャリアの持ち主である。なぜ、スパイス?

「僕の師匠は、スパイスブレンドが織り成す香りと味覚を追求する、スパイスブレンドのスペシャリスト。ひょんなことをきっかけに師匠に出会い、スパイスブレンドという奥深い世界にハマってしまいました」

そこで教わったのは、「ミックスが渾然一体とするなら、ブレンドは素材それぞれの個性を引き立て合う」こと。混ざり合うことで生まれる、予想もしない味わい、香り……その相乗効果に圧倒された。おまけにスパイスは、古くから体調を整えるために用いられてきた薬膳効果の高い食材だ。そのブレンドに正解はなく、その日、その時々の体調やコンディションに応じて組み合わせて取り入れる、その自由さにもピンときた。ここ数年、人生を全力で楽しむためには体調を整えることが欠かせないという思いが強くなってきているという宮本さんのライフステージに、スパイスがピタリとはまった。

「昔から食に興味があり、前職では会社員の傍ら週末に和食の勉強をしたり、畑で野菜を育てたり、ケータリング業をしたりしていました。ファッション、食という異業種がより深く混ざり合ったら、もっと面白いことが生まれそう。そんな予感があったから、どちらもやりたいと思ったんです」

ランニングで身体と対話する

宮本さんにとってランニングはコンディショニング術の一つ。ただし、「走りたいというモードが訪れたときにだけ走る」というから、シリアスな市民ランナーとは少し毛色が違うかもしれない。

「中学、高校時代はバスケットボール部に所属していたので、トレーニングで走り込んでいました。当時脚が速くて、陸上部の助っ人として駅伝大会に駆り出されていました。とくに長距離が好きでした」

就職してからも「走るモード」は度々訪れ、グループランや大会に参加していた時期も。現在は「ランニングは身体と対話する時間」と捉え、身体が求めるままに走っている。だから大会には出ないし、時計を見ながらペースを計ることもない。走れるシューズに履き替え、鍵だけを持って走り出す。メールや電話で邪魔されたくないから、iPhoneも置いていく。

「仕事の後に3〜5km程度を無心に走っていると、何かを考えようと思うまでもなく、頭にいろいろなことがよぎります。そうした事柄に思いを馳せていると、ときにいい発想が生まれることも。汗をかいてリフレッシュしながら自分に向き合うという点で、どこかサウナに似ているかもしれません」

コンディショニングという意味だけではない。ランニングは宮本さんにとって、ファッションやスパイスにブレンドする素材の一つでもある。配合や割合を変えながら、さまざまにブレンドして発信する。素材は多いほど、面白くなる。

出張に欠かせなかったニューバランス

そんな宮本さんとニューバランスの付き合いは長い。大手アパレル会社のメンズPR時代、海外出張に欠かさず持っていったのがニューバランスのシューズだった。

「当時は出張先でもランニングをしていたので、走れて、かつ仕事のスタイルにも合わせられるシューズを重宝していました。シューズもウエアもその時々の気分や出合いで直感的に選んでいますが、こうやって振り返ってみるとニューバランスを選ぶことが多かったですね」

今回のシューズ、FuelCell PRISM v2は、クッション性とバネを感じさせるミッドソールの履き心地がいい、と宮本さん。
「弾むように前に進むからランニングがもっと楽しくなりそう。前モデルも愛用していますが、さらに軽く、足当たりもよくなった印象です」

一方のウエアは、これからの季節にぴったりの、背面がメッシュのトップスと、ミニマルなシルエットのショーツをチョイス。トップスは吸湿速乾性に優れた素材、ショーツはキーストラップつきのポケットなど小技の効いたディテールがいい、と宮本さん。どちらもソフトな肌触りで、肌面をドライに保ちながら着心地のよさをもたらしてくれる。

「新しいシューズやウエアが走るモチベーションになってくれることもある。これを履きたくてランニングを始める、そんな入り口があってもいい」

デンマークの“ヒュッゲ”が教えてくれたこと

「MIYAMOTO SPICE」では去年12月、お店機能なども兼ね備えた完全予約制のショウルーム&ストア「BLANDET」をスタートした。店舗名はデンマーク語で「ブレンドする」の意味。以前からご縁があり、年に何度かデンマークに渡航したり、デンマークブランドNORDISKのPRに携わったりするなかで、そこに息づく“ヒュッゲ”の精神に魅了された。“ヒュッゲ”とはデンマーク人のライフスタイルの中核をなすもので、家族や仲間とくつろいだ時間を過ごすことであり、そうした時間や空間に生まれる心地よいムードのこと。「ブランデット」はそんなヒュッゲの精神を具現化する多目的空間なのだ。

「スタイリスト、バイヤー、デザイナー、一般のお客様、ご近所さん、友人……異業種人たちがジャンルを越えて集まり、くつろいだ中で情報交換してもらう。それを入り口に、新しい価値観を得たりなにかを発見したりしてほしい。このスペースにはそんな思いが込められています。さまざまな人、モノ、情報が集まってブレンドされるなかで、予想もしない面白いものが生まれていく。ここはそんな、無限の可能性を提供する場でありたいと思っています」

興味のあるものすべてにアンテナを張り、独自の感性でブレンドして発信する。宮本さんのファッション、スパイス、料理、そしてランニング観がどんな形で混ざり合い、私たちの人生をSPICE UPしてくれるのか。これからの「MIYAMOTO SPICE」に乞うご期待!

宮本哲明

宮本哲明

みやもと・てつあき 1983年生まれ。「MIYAMOTO SPICE」代表、ジャケット専業ブランド「JACKET」ディレクター。ユナイテッドアローズに入社、クロージングの販売からメンズプレスを経て独立。BOLDMAN PRとしてPRやショウルーム運営に携わった後、昨年自身の会社で「BLANDET SHOWROOM&STORE」を設立。現在は1日1組限定の紹介制レストラン「エピス ギンザ」でスパイス料理の修業にも励むほか、ランニング、サウナ、書道、絵など多彩な趣味を持つ


New Balance FuelCell PRISM v2
多くの人に「走る喜び」をもたらし、広く支持を集めたニューバランスの万人向けランニングシューズがアップデート。より厚くなったミッドソールがさらに心地よく弾む乗り心地を実現している。
shop.newbalance.jp/shop/e/eEfuelcell


New Balance Fast Flight
アクセントの効いたグラフィックが特徴的なFast Flightのジャケット。新しいウエアは走るきっかけをもたらしてくれる。
shop.newbalance.jp/shop/e/eEnb-app-runtocity