今年の7月に、ずっと行きたかったニューヨークにひとり旅に行ってきました。
この旅の一番の目的は、ブルックリンマシンワークス(Brooklyn Machine Works)の工房の見学、それと代表のジョー(Joseph Avedisian)との再会。1996年に創立されたこの自転車ブランドは、ビースティ・ボーイズのアダム・ヨークやファレル、エリック・クラプトンといったセレブたちを魅了し、SupremeやBAPEなどとのコラボでも知られています。
ブルックリンマシンワークスではじめて作られたフレームというのが“パークバイク”。セントラルパークを走って遊ぶために作られたフレームで、このフレームを組むにあたって、セントラルパークを体感してから組みたい!!と思い立ったのがこの旅のきっかけだったんです。(この模様は別媒体のBicycle Beauty NO.6でレポートしていますのでぜひ!)
そしてonyourmarkでは、この旅の第二の目的だった元メッセンジャーのインストラクター、キム・ペルフェット(Kym Perfetto)との出会いを中心にニューヨークの旅をレポートしていきます。
元メッセンジャーが
いまやセレブ御用達のインストラクターに
みなさん、「インドアサイクリング」というサイクリングマシンを使ったエクササイズをご存知ですか? ニューヨークにあるジム「Soul Cycle」はインドアサイクリング専用のジムです。6年前にニューヨークのマンハッタンにオープンして以来、現在はニューヨークだけで6店舗をかまえ、今年ロサンジェルスに上陸。来年にはサンフランシスコ、そしてロンドンにも進出予定の話題のお店なんです。
この「Soul Cycle」でレッスンを持つインストラクターさんのなかでも、とくに私が会いたかった人、それが元メッセンジャー、現在は女優そしてセレブに大人気のフィットネスアドバイザー、キム・ペルフェット!
レッスン当日、白を貴重とした「Soul Cycle」のスタジオエントランスで待っていると、彼女はさっそうと自転車で現れました。洗練されたボディはもちろん、小柄な身体とは裏腹にとてもエネルギッシュで、同じ女性から見てもかっこいい~と惚れ惚れするようなクールな女性です。
彼女がどういった経緯でメッセンジャーから現在のインストラクターになったのか。レッスンを受ける前に、少しだけ話を聞くがことできました。
バスと自転車の競争
友達とのゲームからメッセンジャーに
「実は、私はもともとダンサーとして生計をたてていたの。多くはミュージシャンのバックダンサーで、ショーン・ポールのミュージックビデオにも出演したこともある」
「ダンサーだった私が自転車に乗るきっかけをくれたのは、友人のメッセンジャーであるオースティン(現REDBULLのライダー)。メッセンジャー界をはじめ、彼はすでに有名な人物だけど、私とは古くからの友人。彼と一緒に行動するとなると、私はバスに乗って移動し、彼はバスに乗らず自転車で行動する。それが常だったの。そして毎回、どっちが早く目的地に着くのかって競ってた。でも結果はいつも一緒。自転車の方が早いの。そんな経験から、私も自転車に乗り始めて」
「自転車に乗り始めてから、私はメッセンジャーの仕事をはじめた。同時にスポーツジムの受付の仕事もかけ持ちしながら。それで今の仕事との接点ができたのね」
「ある日、自転車エクササイズのインストラクターが急遽お休みになって。普段から私は自転車に乗っていたから、自ら代役を立候補した(笑)。結局、その日を境にして、そのクラスを私が引き継ぐことになって、そのままインストラクターになってしまった。メッセンジャーの仕事は5年続けて、今はSoul Cycleのインストラクターとして働いているの」
ずっと会いたかったキムは、想像以上に素敵な女性でした。メッセンジャーになった理由も、インストラクターになった理由も、ほんとに直感というか、彼女の気がおもむくままに一歩踏み出していて。変化を恐れない彼女のパワーに驚きながら、次回はいよいよキムのレッスンを体験。レッスンのレポートをお楽しみに!!!
久世律(RITSU KUZE)
三重県出身。モデル・ガールズバイシクルアドバイザー。
オフィシャルブログ:http://ameblo.jp/ritsu-kuze/
(文 RITSU KUZE / 写真 TAK (New York Bike Dreams))