長年の製品及び、サービス開発で培ってきた知見をもとに、ファストウォーキング(速歩)における運動効果の研究や、書籍『究極の歩き方』(講談社)を出版するなど、健康寿命の延伸に向け、多角的な取り組みを行うasics(アシックス)が、7月に発表していたスマートシューズ、「EVORIDE ORPHE(エボライド オルフェ)」をいよいよ販売します。
EVORIDE ORPHEはasicsが足の動きをデータ化するセンシングソリューションORPHE TRACK(オルフェトラック)を開発しているスタートアップ企業no new folk studio(ノーニューフォークスタジオ)とともに開発を進めていたプロダクト。7月に予約販売を開始した時点では、発売日が未決定でしたが、実用化に向け改良が重ねられ、12月18日の発売に至りました。
EVORIDE ORPHEの特徴的な機能は、シューズのミッドソール内部に搭載してあるセンサーがランナーの走行データを分析、可視化してくれるというもの。それぞれのランナーの特徴に合わせたフィードバックをリアルタイムで音声コーチングしてくれると同時に、専用アプリで、ランニング時の動き(走り)の評価、足運びの指導、トレーニング方法の提案などをアドバイスをしてくれるという仕組み。
具体的には、走行中の距離やラップタイム、ペースの算出のほか、
・着地パターン:着地時のシューズと路面の角度を計測し、着地パターンをフォア、ミッド、ヒールの3タイプに分類
・プロネーション:着地直後のシューズの姿勢からすねに対するかかとの傾きを両足ともに推測
・接地時間:1歩1歩の足が路面に接地している時間
・ストライド:歩幅の大きさ。一方の足が接地してから、再び接地するまでの歩幅を算出
・ピッチ:1分間あたりの歩数
・着地衝撃:着地時に路面から受ける衝撃の大きさ。センサーの計測値を複数組み合わせ推定
などを計測。アシックススポーツ工学研究所の バイオメカニクスに関する長年の知見を組み合わせ、脚と足元にフォーカスし、キック力、キック効率、ブレーキ効率、ねじれの負担軽減度、衝撃の負担軽減度を左右それぞれに評価したスコアで算出します。
7月に行われたローンチイベントに登壇したプロランナーの川内優輝さんは「リアルなコーチ要らずのシューズになるかも。ピッチやストライドの差を速度別にはかるのも試してみたい」と話していました。走りのくせの改善や弱点の克服、トレーニングによる自身のレベルの変化の確認など、まさしく「コーチ」としてさまざまな使い方が期待できそうです。
現在予約は12月13日(日)までアシックスラン東京 丸の内限定で受付中。同店では試し履きもできるとのこと。気になる方はこの機会にぜひEVORIDE ORPHEのテクノロジーに触れてみてください。