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山の道具は、信頼できる相棒のようなもの

山と溪谷社を経て、身近な自然や山をテーマにしたリトルプレス「mürren」の編集長を務めている若菜晃子さん。溪谷時代には何泊もかけて登山をすることも多かったが、今は気軽に登れる山に行くことが多いそう。今回見せていただいたのは、ふらりと電車ででかけて、山歩きを楽しむ。そんな日のカバンの中身。

「雨具やヘッドライト、水筒などの必要最低限な道具以外に持っていくのが、スケッチブック。山を歩いて見たものや感じたことを、絵と共に書き留めています。色々な山を登っていると、それぞれどんな山だったのか忘れてしまうことも多く、それがもったいなくて。あとは必ず持っていくのが、幸せな気分にさせてくれるもの。お気に入りのおやつや、温かいお茶を沸かせる道具を持って行けば、より登山が楽しくなりますから。

そのほかが、登山に必要な道具たち。道具を選ぶ際のポイントは、信頼できることと、自分の気持ちにしっくりくること。機能が優秀でかっこいい山グッズってたくさんありますが、しっくりくるものって意外と少ない。このボトルなんかも、もっと軽くて機能的なものってあるんでしょうけど、味があって好きなんです。でも、絶対漏れないし信頼できる。このザックの中身は、これまで色々なものを使ってきたなかで淘汰され、残ったものなので、愛着があります。どれも信頼のおける相棒みたいな存在です」

もしもの時に使う道具は、低山にも必ず携帯

「気軽に行ける低山でも、いつもと違う場所に行くんだという心構えが必要。迷ったり、暗くなって視界を失ったり、足をくじいたり…もしもの時の備えたアイテムは、必ず持って行きます。最近は時計を持たない人も多いですが、山では時間配分が大事なので、信頼できるものを持っておいたほうがいい」

登山をより楽しくする、お楽しみアイテム

「おやつは腹持ちがいいものを。その時々でお気に入りのもの入れておきます。赤い箱は、通称メタと呼ばれる固形燃料。コンパクトで使いやすいんです。お水だけでもいいけれど、やはり温かいお茶が飲めると幸せ。ボトルはマルキルというドイツのメーカーのもので、ちょっと古めかしい形が気に入っています」

若菜晃子(わかな・あきこ)
編集者。大学卒業後、山と溪谷社に入社。『wandel』編集長、『山と溪谷』副編集長を経て独立。『mürren』編集・発行人。著書に『東京周辺ヒルトップ散歩』(河出書房新社)や『東京近郊ミニハイク』(昭文社)などが。
mürren HP:http://www.murren612.com/

【カバンの中身を見せてくださいアーカイヴ】
#001 野川かさね(写真家)
#002 岡部文彦(スタイリスト)
#003 吉田秀夫(盆栽自転車店)
#004 野宮真貴(シンガー)
#005 岩崎麻早(スタイリスト)
#006 平野 淳(Balabushka Remnantsデザイナー)
#007 青木浩子(WELEDA PR)
#008 宇野薫(総合格闘家)

(撮影 鈴木泰之/文 間宮寧子)