最近、ランニングやトレイルランニングの競技人口が増えるに従って、東京マラソンやUTMFのような大イベントがいくつも立ち上がり人気を博しています。その一方で気になる動きが。
それが、有志による”草レース”の開催です。小さな規模でありながら、工夫をこらしてホスピタリティーあふれる手作りのレースがいくつも誕生しているようです。
その中でも今回ご紹介するのは、あこがれのタータンの上を走るトラックレース「オトナのタイムトライアル」。アクセスの良い代々木公園内の織田フィールドで行なわれる5000mのタイムトライアルです。目標タイムも自分の力量に合わせて選べて、しかもそれぞれのカテゴリーにペースメーカーもつくのでよいタイムが期待できますね。
ちなみに目標タイムは以下の5カテゴリー。はじめてトラックレースに出る人にも安心のタイム設定になっています。
30分以内/25分以内/23分以内/20分以内/17分以内
そしてこの草レースができるまでのストーリもまた楽しい。公道を使うマラソンなどに比べて、トラック競技ならむしろ運営が楽になるというのはナルホドですね。
すでに180名ほどのランナーが参加予定ですが、エントリー締め切りは7月8日(月)までなのでお早めに!
「草の根レース」と「トラック〝も〟走ろう」
このふたつが<オトナのタイムトライアル>の合言葉です。
小説家でもあり、ランナーでもある村上春樹さんがこんなことをおっしゃってます。
「アメリカに住んでいると、毎週のようにそのへんでレースがあるんですよ。地元のクラブやコミュニティが主催していて、出場者も200人とかそれくらい。そういう身近なレースが日本にはあまりないですね」
そして、こんな提案をされています。
「みんなビックレースに目が行っちゃうけど、もっと草の根レースを大事にするというか、自分たちの手作りレースを考えてもいいんじゃないかな」
(ともに『Number DO April 2011 「そうだ、ランナー村上さんに聞いてみよう」』より)
この言葉に触発され、走ることが好きな仲間たちで「理想の手作りレース」について考えてみました。
いろんな意見が出ました。
「素人でも頑張れば運営ができそうで」
「交通の便もいい身近な場所で」
「初心者も、上級者も気軽に参加できて」
「それでいて、本気で走りたくなるようなレース」
全てを満たそうとするとお金や人員、なによりも準備にとても時間がかかりそうです。仕事をしている僕らには色々とハードルが高い。
「やっぱり日本では難しいのか……」
と、頭を抱えていたら、一人の元陸上部出身ランナーがいいました。
「それ、トラックレースならできるかもよ」
いまの日本には、フル、ハーフ、10㎞、そして駅伝と〝ロード〟の数えられないほど大会がたくさんあり、多くの方が走っています。
でも、タータンの上を走る〝トラック〟のレースは少ない。「トラックはプロが走る場所」という意識や、体育の授業で走った1500mにつきまとう「苦しい」というイメージがランナーの方々にもあるのかもしれせん。
でもでも、トラックだって楽しいんです! 一緒に走る選手との駆け引きがあったり、1周ごとのラップタイムの変化を味わえるし、何よりオリンピックに出るランナーや箱根駅伝の選手のように「自己ベスト」が持てるんです。
「5000mのベスト、17分台です」
こんな風に言ってみたくありませんか?
大会を運営するという立場からも、競技場で開催するということで色々な面倒くさいことからも解放されます。おまわりさんの許可も必要ありません。そして運営費を調べてみても、ちょっといいランチバイキングを食べるくらいのエントリーフィーで運営もできそう。「それだ!」と、話はとんとんとすすみました。
7月21日、日曜日、夕刻。
梅雨があけた夏の夜、代々木公園の横にある本格的な陸上競技場「織田フィールド」を貸し切って5000mのタイムトライアルレースができることになりました。
手作り感満載で、突っ込みどころもあるかと思いますがそこも含めて一緒に楽しみましょう。
みなさまのご参加お待ちしております。
詳しい情報は公式ページで http://otona-tt.com/index.html
日時:
2013年7月21日(日曜日)14時より受付開始
・第1組16時スタート~最終組19時30分(予定)
・各組出走時間の30分前まで受付(推奨1時間前)
・スタート10分前に最終コールを行います。
場所:
織田フィールド(代々木公園陸上競技場)東京都渋谷区神南2丁目3-1
お問い合わせ:
OTT実行委員会
東京都中央区築地2-14-6 LXS築地704
有限会社puray内 担当:川北
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