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(文 坂本真理 / 写真 古谷勝)

 ヨガといえば「朝」「リラックス」「瞑想」……。そんなキーワードが浮かび、ヨガをたしなむ人たちは、どこか穏やかで熱狂しないイメージを持っていないだろうか? 

 そんなヨガ のイメージを覆すイベントが、12月12日の夜、日本橋『Studio+Lotus8』で開催された。夜のヨガスタジオといえば、照明は暗く、落ち着いた雰囲気のはず。そんな先入観を持って足を運ぶと、まったくの別世界に驚かされる。ミラーボールがまわり、中央にはステージ。そして、DJブースに、最新のクラブミュージック……。クラブのような空間に様変わりしたヨガスタジオ『Studio+Lotus8』で、今夜、何がはじまるのだろう? どんな人たちが集まるのか? 初めて見る光景は、ヨガを知らない人の目にも、新鮮でワクワクする場所に映る。
 

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  この日、開催されていたイベントは『Reebok YOGA Exclusive Party』。ヨギー&ヨギーニ限定のシークレットパーティで、来春の最新リーボックヨガウェアをヨガのパフォーマンスとともに一足早くお披露目した。ここに集まるヨギー、ヨギーニは特別な人たちに違いない。そんな特別な雰囲気も纏っている。

「ヨガをしたあとはクラブで踊る。そんなイメージのスタイルがあってもいいじゃない」と語るのは、今回のヨガパフォーマンスステージをプロデュースした佐藤ベジさん。アクロバティックなポーズを繰り返し、修練していくダーマヨガをNYで学んで来た彼は、ヨガを楽しむ人たちは、ただヘルシーなだけじゃない。NYでは、ヨガもクラブ遊びも、お酒もすべてを楽しむ人たちも多いという。「全部いいじゃないかって思うんです。もっと自由に楽しんだらいい」。そのメッセージは、多くのヨギー&ヨギーニたちに届きはじめているようだ。

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 “もっと自由に、型にはまらず、楽しむYOGA LIFE———”。リーボックが考えるヨガのスタイルとも共鳴し、今年ReebokONEマスタートレーナーに就任した佐藤ベジさん。

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 ダンスミュージックと融合した見せるヨガ『YOGA JAM』が今宵、このスタジオのステージで披露される。

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 19時30分をまわった頃、スタジオにはスーツスタイルの男女、アウトドアファッションに身を包む人々などでひしめきあう。ビールを片手に、音楽に身を預けて語らう姿……。彼らは皆、ヨガをたしなむ人たちだ。サーブされる食事は、たしかにヘルシーフード。野菜のラップサンド、抗酸化作用がもっとも強いといわれるスーパーフード、マキベリーのジュース……。健康にも気遣うし、音楽も楽しむし、夜更かしもする彼らは、まさに“自由”な精神の持ち主のよう。

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 イベントの進行は今回のプロデューサー・佐藤ベジさんと、ReebokONEアンバサダーの今井祐子さん。イベント序章では、リーボックが来春グローバルで展開するコンセプトムービーが流れ、フィットネスライフの最先端ファッションとともに、リーボックのブランド世界観を堪能した。

 今宵のメインイベントは中央のステージで行われる“YOGA JAM”。ヨギー&ヨギーニがステージを囲み、その瞬間を待つ。そんな中、音楽に合わせて登場したのは、リーボックの2015春夏コレクションに身を包んだ11人のヨギー&ヨギーニだ。“リトリートヨガ”をテーマにした来季のデザインは、トロピカルでカラフルで、見ていてテンションも上がる。パイナップルをモチーフにした柄が散りばめられたウェアは、夏の海、リゾートを思わせ、ステージに立つ人たちの緊張感を笑顔に変えてくれている。

「今日のステージでは、ヨギー&ヨギーニたちが交互にステージにあがって、ポーズを見せていきます。“見せるヨガ”をはじめて見る人も、きっとステージにあがりたいって思うはず」と、ワクワクした表情の佐藤ベジさん。まず最初にステージにあがったのは、ベジさんのパートナー・佐藤朋さん。力強く、しなやかな肉体美の彼女が、音楽に合わせて、太陽礼拝のポーズをスタート。ミラーボールの光を浴びながら、丁寧に、ときにダイナミックに動く身体は、どこか神々しい雰囲気を感じさせる。

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“YOGA JAM”とは、ダンスジャムのように、交互に人がステージに上がり、ポーズをとっていくスタイルのこと。佐藤朋さんの太陽礼拝が終わると、次々と、11人のヨギー&ヨギーニがステージへ。最初はそれぞれの太陽礼拝のポーズ。同じポーズでも、その人が持つ肉体、柔軟性、力強さ、しなやかさ……で、それぞれが違った美しさを持っていることに驚かされる。

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「それぞれのスタイルがあっていいじゃないか」と語った佐藤ベジさんの話が、まさに腑に落ちるステージ。みんなが同じポーズを、同じレベルで、同じように行うための修行。どこかヨガをそんな型にハメてしまい、楽しむ余白を自ら手放していないだろうか? 交互にステージに立ち、ポーズをキメていく11人を見ていると、緊張感と達成感に満ちあふれ、自分スタイルを「見せる」ことに快感を覚えているよう。ステージ終盤になるほどにアクロバティックなポーズを決めていく彼らは、どんどんステージを楽しんでいる。その熱は、ステージを囲む人たちにも、どんどん伝わり、客席からのかけ声、拍手にも熱気がこもっていた。

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 ステージに登場したのは、佐藤朋さんとチームベジ。そして、ReebokONEアンバサダーからも今井祐子さん、石川初美さん、京乃ともみさん、松川明広さん、山口絵里加さんもYOGA JAMに初挑戦。
 ヨガ=「静寂なもの」「鍛錬するもの」といった思い込みは、どうやら間違っていたようだ。肉体を鍛え、健康に気を使うだけでは、つまらない。たまには、羽目を外し、熱狂し、踊るようなヨガを楽しむ夜があってもいい。常識といった型にはめずに、自分らしいヨガを楽しむことこそ、ヨガの本質なのかもしれない。