鎌倉の柔術スタジオ『カルペ・ディエム鎌倉』を率いる坪井盛朗さん。柔らかなスタイルの柔術で人々を魅了する坪井さんが身体を動かすようになったのは、意外にも30歳になってから。鎌倉に移住して雑貨販売と内装業を営む『Losango LIFE & TOOLS』をオープンしてからは、ライフワークにサーフィンも加わり、スポーツと仕事、そして暮らしのベストバランスを実践しています。
(写真 古谷勝 / 文 onyourmark)
「実は兄が格闘家で、いつも身近なところに格闘技はあったんです。ただ、実際に自分が始めるきっかけがなかなかなくて。そんな時、住んでいた渋谷界隈に柔術のスタジオができたんです。できたその日に入会しましたね」
それからは、稽古がある日は毎日のように通いはじめた坪井さんですが、初心者として格闘技を始めるのに不安はなかったのでしょうか。
「そこのスタジオは経験者が多かったんですが、柔術は経験のある人が初心者の面倒をみるようなカルチャーがあるんです。すぐに優しく、楽しく教えてくれて、しっかりハマりました。柔術はやはり帯が上がっていくのがモチベーションになりますし、男は強くありたいという気持ちもありました。ぼくは実は気持ち的にネガティブなところもあったんですが、柔術をしているとポジティブになれたんです。嫌なことを忘れて、集中できるからかもしれません」
責任の所在がはっきりする個人スポーツが好きだという坪井さんですが、柔術はコンタクトスポーツなので相手が必要。その練習相手との関係性も柔術の魅力だといいます。
「柔術ってとてもオープンなんです。それは、どんなスポーツや格闘技よりも相手と密着している時間が長いから。個人スポーツなんだけど、とてもくっついている。練習相手を信頼しないと、とてもじゃないけどできません。だからライバルは居てくれたほうがいいですね。一緒に切磋琢磨してあがっていけるから」
柔術への愛に迷いのない坪井さんは、やがて段位をあげ黒帯となり、始めてから6、7年経った頃には指導する立場になりました。その頃に始めたのがサーフィン。
「柔術で黒帯になって教えたりし始めたのですが、先生になったからってあぐらをかくのが嫌だったんです。もう一回、いちばん下っ端になって教えてもらう立場になりたくて始めたのがサーフィンだったんです。要はもう一回白帯になりたかったんですね。サーフィンは難しくて時間がかかるから、それが楽しい。3年前に鎌倉に移ってから本格的にはじめましたが、ライフワークにしていきたいと思ってます」
柔らかい柔術で定評のある坪井さんですが、サーフィンもロングボードを主体としたメロウなスタイル。
「どんなスポーツをしても柔らかいスタイルが好きですね。ぼくらのスタジオ『カルペ・ディエム』というのは“いまを生きる”という意味なのですが、人生もやりたいことをやって、柔らかく生きていきたいですね」
【名前】坪井盛朗 TSUBOI SHIGEAKI
【生年月日】
【職業or所属】カルペ・ディエム鎌倉・Losango LIFE & TOOLS
【やっているスポーツ】柔術 サーフィン
【HP or BLOG】 carpediemkamakura
お気に入りアイテム
2年ほど前からサポートしてもらっている『SHOYOROLL』の道着は、作ってる人の後ろに見える風景が好きですね。アートとリンクさせたような面白いことをやっていくブランディングも参考になります。