パクチー(香菜)は秋から春にかけてが旬。栽培しやすい暖地~中間地では秋に種をまくと、冬の間畑で育ち、春先に柔らかな葉が茂る。冬でも温暖な場所では柔らかな葉が収穫できるが、寒い場所では冷害から身を守ろうとロゼット状に地面にぺたっとくっつくようにして越冬し、ようやく暖かい日が出てくる晩冬あたりからまたむくむくと起き上がる。そうして春も盛りになるとついに薹立ちし、花を咲かせるのだ。冬に出回っているパクチーは沖縄周辺の地域で収穫されたものが多く、1束のボリュームがしっかりあり、根や茎の部分も太くて丈夫。加熱してもなお香りと食感が残るので、パクチーが主役の料理を作るのであれば冬の時期が最適なのである。
パクチーにはデトックス(解毒)効果が期待できるので、春に向けた身体作りにも積極的に取り入れたい。ふさをほぐした柑橘(デコポンや土佐文旦など)とざく切りのパクチーをオリーブオイルとビネガー、塩、ピンクペッパーや唐辛子で和えた柑橘と刻みパクチーのサラダや、エスニック鍋に青菜とともにどっさりと加えて楽しみたい。