柑橘類が果物コーナーにずらりと並ぶ頃、高知の土佐で栽培されている土佐文旦も旬を迎える。露地栽培のものは12〜1月に収穫され、1ヶ月ほど追熟された1〜2月が食べごろとなる。皮は厚みがあり果実がしっかりしまっていて、春らしい爽やかな甘みが特徴。ほかの柑橘類同様ビタミンCを豊富に含むので、風邪予防や疲労回復に効果的。
そのままで食した後は料理にも活用したい。たとえば、うどの薄切りと文旦のほぐし身、さっとゆがいた新わかめを三杯酢で和えた酢の物。三杯酢に白味噌を加えて酢味噌がけにしても美味である。あるいは、これから出回る春キャベツの千切りと小房に分けた文旦を、白ワインビネガー(または酢)とオリーブオイル、塩、こしょうで作った軽やかなドレッシングに和えてサラダにしても。爽やかな香りいっぱいに包まれれば、ひと足先に春を感じられるはず。