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「根曲がり竹」とは“千島笹”というタケノコの品種の若芽のこと。東北地方をはじめ、日本各地でこの時期の山菜として親しまれてきた。東北や信越は雪が多く降るため、地上に芽を出した若芽の根元が、雪の重みによって曲がる。それが名前の由来。関東地方を中心に食用としてポピュラーなタケノコである“孟宗竹”と比べると細くて小ぶり。白い肉の部分は、繊細な優しい甘みが特徴。

タケノコと同様に、収穫すると風味が薄まりアクが強くなるため、直売所などで入手したら、その日のうちに調理するのがベスト。アクが少ないのでアク抜きは必要なく、素焼きや揚げ物にするなら生のまま調理して問題ない。

短い期間にしか出回らない希少な「根曲がり竹」を入手したら、シンプルに焼いて楽しみたい。グリルかオーブンに皮付きのまま並べ、真っ黒な焼き目がついたら取り出し、皮を剥きながらオリーブオイルと塩だけでいただく。皮の風味がついた香り高い肉の部分が、ほろっと柔らかくて美味。