タケノコ(孟宗竹)のシーズンに終わり、梅雨が近づいてくるころ、「真竹」が旬を迎える。産毛がなく細長いのが特徴で、味や風味がしっかりとしている。別称が“苦竹”である由来は、味が濃い分だけ、ほろ苦さやあくも比較的強いため。糠を入れた湯で柔らかくなるまで茹でてアクを抜いてから調理に使用しよう。
栄養価においてはタケノコとほぼ同じ。グルタミン酸やチロシンなどのうまみ成分でもあるアミノ酸が含まれており疲労回復に打ってつけ。また脚などのむくみをとるカリウムや、お通じにいい食物繊維も豊富。ただしアクが強いので、食べ過ぎには気をつけたい。
出回る時期が短期間なので、季節ものとしてぜひ献立に取り入れてほしい。歯ごたえのよさを生かしたメニューがおすすめ。ごく薄切りにした真竹をオリーブオイルと上質な塩だけでソテーしたり、オイルベースのパスタの具としても活躍してくれる。