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オリーブの実がたわわに実る秋。摘み取った果実を絞り、抽出した液体がオリーブオイルとなる。菜種油、胡麻油、米油などがそうであるように、オイルは種から絞られるのが一般的。しかしオリーブオイルは果実そのものから絞られるいわばジュース。果実であるがゆえ、ワイン同様に収穫時期や鮮度、味わいも当然その年の気候によって左右されるほど繊細である。熟成させるワインと違う点は、フレッシュさが命だということ。鮮度が高いものほど風味がよく、価値も高くなる。

オリーブオイルは抗酸化作用のあるポリフェノールやビタミンAを含むだけでなく、主成分のオレイン酸が悪玉コレステロールを減らす効果があることから健康面でも注目が集まるオイルである。

イタリアではその年のオリーブオイルの出来具合を皆で味わうべく、薪火でパンを炙り、その上に搾油したてのフレッシュなオイルをたっぷりとかけて塩を軽くふっていただくという。毎年、摘みたて搾りたてのフレッシュなオリーブオイルを味わえるのは限られた期間だけ。オリーブオイルの香りが存分に堪能できるこの食べ方で、新物のオリーブオイルを食してみてはいかがだろう。