医療保険破綻が危惧される2025年問題、やがて迎える超少子高齢化社会。こうした社会情勢を受けて一躍、盛り上がりを見せているのが、ヘルステック(ヘルスケア+テクノロジー)市場だ。スマホで禁煙、声でメンタル不調を未然に防ぐ、アスリート垂涎のセンシングアパレル…… 。ヘルスケアの領域に、最新のテクノロジーはどんな変革をもたらすのか。ヘルステックの現場から、未来を牽引するモノ、事象をご紹介。
「金属アレルギーの人でも安心して使える」「誰でも簡単に自己採血できる」として高い評価を受けているのが、トウモロコシなどの植物から作られた樹脂製の注射針。
蚊の針を模したという薄い紙のような形状で、金属針のような痛みを伴わないうえに傷跡も残りにくく、使用後にガーゼや絆創膏が不要なほど止血も早い。
穿刺時以外は針が露出されず、使用後は針が内部でロックされる安心・安全設計。
こうした特性から小児や採血が困難な高齢者、血糖値を測るため、日に数度の穿刺が必要な糖尿病患者らに高く評価されている。
自己採血による検査が認められるようになった昨今、「誰でも、どこでも使える」という注射針はますます存在感を発揮しそう。
現在開発中の皮内投与できる樹脂製針はワクチン接種や美容分野への展開が予定されているとか。体内に留置できる「溶ける針」への期待も高まる。
(文 倉石綾子)
※2018/4/20発売「mark09 カラダのミライ」転載記事
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