Nike（ナイキ）は2021年も、ランナーの「怪我ゼロ」にフォーカス。最速シューズを生み出すテクノロジーが、新たな怪我防止シューズを生み出しました。今冬発売の2モデルをチェックします。
2020年の初旬に発売された〈ナイキ リアクト インフィニティ ラン〉は、これまでトップレベルのランニングシューズを数多く手掛けてきたナイキが、一般ランナーの怪我防止に重きを置くことを宣言するシューズでした。
ナイキがこの方向性をさらに推し進めていく中で、新たに2種類の怪我ゼロを標榜するシューズが登場します。
怪我ゼロの先鋒シューズがアップデート 〈ナイキ リアクト インフィニティ ラン 2〉
まず先に発売されるのは、〈ナイキ リアクト インフィニティ ラン 2〉。その名称から分かる通り、怪我ゼロを打ち出した〈ナイキ リアクト インフィニティ ラン〉のアップデートモデル。細部のアップデートを加えることで、よりランナーに寄り添い、怪我を防止してくれるシューズへと進化を遂げています。
〈ナイキ リアクト インフィニティ ラン〉の開発経緯は昨年お伝えしていますが、足を固定してプロネーション（着地時の足の傾き）を防ぐのではなく、ソールのクッション性を高めるというアプローチをとったことが大きな特徴。12週間にわたりカナダで行われた実験では、怪我を52%軽減するという目覚ましい結果を記録。ナイキが「開発に最も時間を割いたシューズのひとつ」と述懐する、渾身の一足でした。
〈ナイキ リアクト インフィニティ ラン 2〉では、前モデルと同じミッドソール＆アウトソールを採用。前作の完成度の高さが窺えますが、今作で進化を遂げたのはアッパー部分。部位に応じて編み込み密度を変えたフライニット、フライワイヤーケーブルとなったレースホール、そして履き口がブーティタイプからシュータン式に変更され厚めのパッドが配されるなどのアップデートが施されました。このどれもが、ランニング時のさらなるフィット感の向上を狙ってのもの。
さらに完成度を高めたナイキの「怪我ゼロ」を牽引する一足は、2021年1月14日に発売が開始されます。
怪我ゼロにもうひとつの方向性 完全新作ナイキ 〈ズーム X インヴィンシブル ラン〉
ナイキの怪我ゼロへの取り組みの進展を示す新作シューズがさらに登場します。新たに発表された〈ナイキ ズーム X インヴィンシブル ラン〉は、その名が示す通り、ソールにズーム Xを採用した怪我防止シューズ。
ズーム Xといえば、世界のマラソンシーンを席巻し先の箱根駅伝で一番着用されたシューズとして話題となった〈ナイキ ズーム X ヴェイパーフライ ネクスト％〉に採用されているソール素材。ナイキの「厚底」旋風の中核をなす素材ですが、これを怪我ゼロを打ち出すシューズにも採用した格好です。
その狙いのひとつは、〈ナイキ ズーム X ヴェイパーフライ ネクスト％〉を試合で着用するランナーが、トレーニング時に同じフィーリングで履けるようにするため。勝負シューズとして一定以上の定着をみた昨今の状況を鑑みると、その需要は少なくなさそうです。
もう一つの狙いは、やはりクッショニング性能の追求です。〈ナイキ リアクト インフィニティ ラン 2〉と同じく、クッション性を高めることで「怪我ゼロ」にアプローチしますが、ズーム Xを採用することで、リアクトフォームとは味付けの違うクッションシューズに仕上げられています。プレゼンテーションでナイキは、「スピードを求めるシューズではない」と前置きをした上で、「だからこそ色んな人にズーム Xを体験してもらえる」とその期待を語っています。いわば、ズーム Xの民主化がこのシューズの本願かもしれません。
完全新作の「怪我ゼロ」シューズ、〈ナイキ ズーム X インヴィンシブル ラン〉は2021年2月18日に発売が開始されます。
ランナーには怪我をせずに走り続けて欲しい、というブランドのメッセージを体現するこの2足。どちらのシューズも800km以上のテストを経て製品化されており、耐久性も申し分なし。デイリーランのお供としてこの冬の選択肢に上がるシューズです。
2つのシューズに込められた、2つのメッセージ
ちなみに、〈ナイキ リアクト インフィニティ ラン 2〉のインソールにプリントされたメッセージは、“DESIGNED TO KEEP RUNNERS RUNNING”（ランナーが走り続けるために設計）。〈ナイキ ズーム X インヴィンシブル ラン〉は、“DESIGNED TO TAKE RUNNERS THE DISTANCE”（ランナーをさらなる距離に連れ出すために設計）。
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