2021年夏に公開した最新スポーツウォッチ徹底レビューの中でも新進気鋭の注目ブランドとしてピックアップしたCOROS(カロス)。
東京五輪の男子マラソンで金メダルを獲得したエリウド・キプチョゲ選手も愛用するPACE 2というランニング向けウォッチをご紹介しましたが、正月には駿河台大学駅伝部が着用して箱根路を激走。アーリーアダプターのみならず、多くのランナーから支持を集めています。
COROS様よりPACE2を提供していただきました。
ありがとうございます‼️
今までになかった機能が多々あり、機能面、デザイン面共に充実しています。
箱根駅伝もCOROS PACE 2 を身につけて箱根路を駆け抜けます🏃♂️💨#それいけ駿河台#BREAKTHROUGHS pic.twitter.com/o7c170cxEg— 駿河台大学駅伝部 (@surugadi) December 30, 2021
今回はそのCOROSがアウトドアアクティビティ向けに展開するVERTIX 2 GPS Adventure Watch(以下、VERTIX 2)をレビュー。本商品の日本発売は2021年11月でしたが、注目度の高さから長らく欠品状態が続いていました。そんなVERTIX 2が遂にリストック。mark編集部でも手に入れることができたのでレビューをお届けします。
パッケージが物語る堅牢さ
VERTIX 2はCOROSのアイテムの中でも、よりハードな野外のフィールドでの使用が想定されています。それを雄弁に語るようなパッケージをまずはご覧ください。
SF映画にでも出てきそうな佇まい。VERTIX 2が堅牢であることを開けた瞬間からイメージさせるとともに、新しいギアを手に入れたときの高揚感をいやが上にも盛り上げてくれます。
外観素材にはグレード5のチタン合金を使用しており、またスクリーンはサファイアガラスになっているので、頑丈さは折り紙付き。過酷な環境でもしっかりとアクティビティをサポートしてくれることは間違いないです。
GPSウォッチとしての実力は?
PACE 2のレビューでも触れましたが、COROSはGPSの精度にも強いこだわりをもっており、このVERTIX 2も5つの主要な衛星システム(GPS・GLONASS・Galileo・QZSS・Beidou)すべてにデータを同時伝送することができるのが大きな特徴です。
その上、以前は航空製品でしか利用できなかった衛星信号をより速く正確に受信するための2周波衛星通信にも対応。これにより高層ビルの間や森林の奥深く、岩壁の近くなどを移動する際のGPSプロッティング(GPSからの位置情報をマップに表示すること)を大幅に改善しています。
VERTIX 2を着用して阿蘇の烏帽子山に登った際のSTRAVAログ。サードパーティとの連携も万全。
さらに便利なのがオフラインマッピング機能。VERTIX 2は全世界のLandscape地図を標準装備しているので、ユーザーはCOROS.comから自身が居住する地域の地図を無料でダウンロードし、実際のフィールドにおいてVERTIX 2上でその地図を確認できるのも山岳地帯での活動をメインにするユーザーにとってうれしいポイントと言えるでしょう。
トレイルランニングにも!
もちろんPACE 2ほどのスマートさはないものの、重さは89gなので慣れればランニング中の着用にもストレスは感じません。VERTIX 2にはECG(心電図)機能が搭載されており、GPSウォッチを使って心拍変動(HRV)を手首から直接測定することができます。
活動中の身体状況を随時把握しておきたいトレイルランナーでPACE 2ではちょっと心もとないという方でも、VERTIX 2の堅牢さとその高い機能性は十二分に魅力的です。
VERTIX 2にはトレイルランモードが搭載されており、「後で再開」という選択をすることができます。これにより活動の間に長い休憩があっても、1つのアクティビティとして全てを記録。ステージレースや数日間に及ぶファストパッキングに活用することができます。
さらに、トレイルランモードでは距離、ペース、ケイデンス、心拍数、補給、パワーなど様々な運動アラート機能も備えているので、運動強度をシームレスに把握したり、補給のタイミングを逃さないなど100マイルレースでも重宝しそう。
何よりCOROSのGPSウォッチ史上最長のバッテリー持続時間を実現しているのも活動時間が長いトレイルランナーにとっての利点です。標準的なフルGPSモードだと135時間、通常使用なら60日間ということで、実際に使用していてもこれまでのスポーツウォッチと比べて明らかに充電の頻度は減っていることも書き添えておきます。
ライフログを重ねるためのCOROSのスポーツウォッチ
2022年の年始にCOROS TRAINING HUBが始動しました。これは約5,000人のアスリートによる厳密なベータテストを経て、すべてのCOROSユーザーが無料で利用できるもので、トレーニングの内容がCOROS TRAINING HUBの中ですべて可視化されるというもの。
例えば前述した烏帽子山のログはCOROS TRAINING HUB上でこのように確認できる。
これによりワークアウトリストの確認やデータ分析、トレーニング計画の管理が可能になっています。スマートフォンで利用できるCOROSアプリとともに、ライフログを重ねていくためのプラットフォームとして今後も注目が集まりそうです。
VERTIX 2の魅力を紐解くことで垣間見ることができたCOROSが展開するサービスの一端。今年のトレイルシーズンに向けて、ぜひ、手にしてみてはいかがでしょうか。