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エリウド・キプチョゲ


ケニア出身。アテネオリンピック5000mで銅メダルを、北京オリンピック5000mで銀メダルを獲得。2012年にマラソンに転向し、リオオリンピックと東京オリンピックで金メダルを獲得している。2018年のベルリンマラソンにて世界新記録の2時間01分39秒を樹立。

選んだ人:松平伊織(フォトグラファー)
https://iori-matsudaira.com/

2017年に開催されたBreaking2という人類初のフルマラソン2時間切りに挑戦するというプロジェクトを当時ランニング仲間と観戦していました。実際は2時間25秒という結果だったんですけど、もう後半は立ちっぱなしで観戦してて、興奮しまくりで。

個人的な意見ですけど、このレース以降のマラソンのレース展開とか内容がすごく変わったと思うんです。実際それまでマラソン観戦に興味がなかった僕も関心を持つようになりました。

その後、東京オリンピックと東京マラソンと生で彼の走りを観れる機会があったんですけど、もうフォームが美し過ぎて脳みそが「人間が走ってる」って認識しないんです。車とか新幹線見てる感覚っていうか。もはや動くアート作品を観てる感じで。

あとその時も前を通り過ぎるとき、大体顔が笑ってるんですよね。意識的にレース中にやってるのかもしれないですけど、すごくレースを楽しんでる感じと彼の能力の底知れない雰囲気がたまらないです。

プチ自慢ですけど2022年の東京マラソンで彼と彼のチームが私の写真を気に入ってくれて、インスタにあげてくれたときはぶち上がりましたね(※冒頭の写真)。

サラ・ホール


2015年からマラソンを走り、2019年のベルリンマラソンで2時間22分16秒、2020年同大会で2時間20分32秒を記録した。2022年の東京マラソンでは2時間22分56秒で女子8位に。

選んだ人:竹村周平(株式会社アシックス C-project リーダー)
https://www.asics.com/jp/ja-jp/

「Go!」「頑張れ!」 2020年10月のロンドンマラソン、ゴール直前の最後の直線コース。サラ・ホールが前を走っていた選手を追い抜き2位になった瞬間、アシックスのトップレーシングシューズ・METASPEEDシリーズプロジェクトメンバーは、叫びに近い声をあげながら心を熱くしていました。

サラは、このレースに、自身も開発に協力してきたMETASPEED SKYのプロトタイプで出場していました(※WA承認済)。それは彼女の強い想いによるものでした。

当時、彼女や他のアスリートからもらったフィードバックに応え、シューズは十分に戦える状態。僕たちも手ごたえはありましたが、彼女が大事な一戦にプロトを選んでくれたのは、勝利のためにたえず挑戦する彼女のモチベ―ティブな姿勢と、シューズをともに作っているという信頼関係があったからこそ。

本番のレース、彼女の走りはドラマチックなものでした。我々がMETASPEEDに自信と確信を得た瞬間でもありました。

ローリー・ボジオ


2013年と2014年に2年連続でUTMB優勝という快挙を成し遂げたトレイルランナー。

選んだ人:宮﨑喜美乃(トレイルランナー)
https://www.kiminomiyazaki.com/

2014年UTMBを優勝した彼女のゴールパフォーマンスが忘れられない。着ていたランスカの裾を両手で横に引っ張り、片足を斜め後ろの内側に引き、もう片方の足の膝を軽く曲げ、背筋は伸ばしたままあいさつをする。ヨーロッパやアメリカの女性が行う挨拶を見たときに、心を奪われた。これまで女性アスリートに対してかっこいい!という選手は多く見てきたが、彼女は可愛い!が最初に言葉としてでてきた。強くて可愛い、そんな憧れるランナーに初めて出会った瞬間である。