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とにかく〈ZOOMX フォーム〉が好きだ。一度履いたらやめられない柔らかな履き心地。なのにエリウド・キプチョゲをも満足させる抜群の反発性。このフォームを使ったトップ・オブ・トップのシューズは〈ナイキ エア ズーム アルファフライ ネクスト%〉だろうし、大学駅伝選手に大人気なのは〈ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%〉ということになるだろう。そのうち、アルファフライにはエアズームユニットとカーボンプレートが組み込まれ、ヴェイパーフライにもカーボンプレートが使われている。そこで、純粋な〈ZOOMX フォーム〉だけを味わいたいと思った時に、浮かび上がってくるのが〈ナイキ ストリークフライ〉だ。

最初にこのシューズを試したのは新国立競技場で行われた初めての一般向けイベント〈New-HALE Track Club〉での10kmペース走だった。足入れをするとサポートのない〈ZOOMX フォーム〉オンリーのソールユニットは左右に揺れて不思議な歩き心地。けれど、設定ペース4:30/km程度で走り出すと前足部の接地感が素晴らしく、スムーズにスピードに乗っていく。ナイキのロードランニングシューズ最軽量(約173g(27cm片方))を謳うため、アッパーは薄い感じもするけれど、それだけに足に直接フォームを貼り付けて走っているような感覚。足裏がそのまま〈ZOOMX フォーム〉になったようだった。それ以来このシューズの虜になり、一般ランナーの使用用途であろうスピード練習だけではなく、普段のジョッグもこれで走るようになった。推奨距離は10km程度だが、ハーフマラソンもこのシューズで走ることができた。

ただ、世間でこのシューズを推す声は正直あまり聞こえず、自分の好みはちょっと特殊なのかなとも感じていた。ところが、先日行われたナイキ主催のメディアキャンプで、スペシャルゲストとして登場した東洋大学酒井俊幸監督が、学生たちの大好きなシューズとしてあげたのが、この〈ナイキ ストリークフライ〉。あまりにも気持ちよく走れてタイムも出るので、選手たちは放っておくとすぐにこのシューズを履いてしまうそうだ。華やかなレースシューズの影に隠れて、陽の当たりにくかったこのシューズが、注目される日が近いのかもしれない。

ナイキ ストリークフライ / ナイキ
20,350円(税込)
問い合わせ先:NIKE カスタマーサービス
TEL:0120-6453-77