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4月15日にOYMRCメンバーのmyzakさん、masaomi_mさん、raindogscatsさんと長野マラソンに参加してきました。1月22日の千葉マリンハーフマラソンから約2ヶ月半という限られた時間の中でマラソンに向けたトレーニングをしてきました。マラソンシーズン最後の大会となるので、思い切って楽しもう、という気持ちでみんな大会に臨みました。

エキスポでは寄せ書きも

大会当日は雨も上がりマラソン日和に

前日の長野市の天気は冷温と雨でとても寒く、当日はどうなることかと思いましたが、夜のうちに雨は上がり、スタート時は曇り空、無風で、マラソンを走るにはうってつけの天気、ゲストランナーの高橋尚子さんのスピーチでテンションは一気に上がり、8:30の号砲とともに一斉にスタートしました。

<フォローするならゴールドゼッケンのランナーを>

長野マラソンは、1998年に長野オリンピックの開催を記念して始まり、今年で14回目とまだ若い大会です。面白いのは、14回全てに参加しているランナーはゴールドのゼッケンを、10回以上参加しているランナーはシルバーのゼッケンを付けていて、地元のベテランランナーを一目で判別出来るのです。こうしたゼッケンを付けているランナーは、ペースが安定していてコースも熟知しているようで、彼らの後をトレースして走れば、何度かあるコーナーをロス無く回れるし、給水も取りやすかったです。公式のペースメーカーが15分刻みに走ってくれていたのですが、こうした一般のベテランランナーの存在を判別出来ることもランナーにとっては大きなメリットと感じました。

<筋痙攣のトラブルからのリカバリー>

長野が地元で、ご家族も応援に駆けつけてくれたというmyzakさんは3時間〜3時間30分ほどの走力の人達のブロックからスタートしました。そのため、スタート直後の渋滞や、抜いたり抜かれたりといったストレスもあまりなく、予定としていた4’35”〜4’40”のレースペースの流れにスーッと乗れて順調な走り出しが出来ました。ゴールドゼッケンの人でペースが同じ人の後ろを走ることで、消耗を最小限に出来ていたと思います。

前半のハーフを気持ちよく、そして快調に走れていたmyzakさんの脚に異変が表れたのは25kmの辺りでした。過去にトレーニングで故障したことのあったハムストリングスに痛みが出始めると、そこをかばうようにしてランニング・フォームが崩れていきました。そのせいか35kmの辺りの登りで両脚のハムストリングスが攣ってしまい、後半はペースを落とさざるを得なくなってしまいました。それでも直ぐに目標を下方修正してペースを少し落とし、ストレッチなどを入れながらリカバリーを行い、見事に完走することが出来ました。

「1月のハーフ以降の2.5か月間で週末のロングを詰め込みすぎました。長い距離を走って痛みがあったのにもかかわらず、そのままスピードトレーニングや次の週のロング走を繰り返してしまった」(myzak)

折り返し点付近でのmyzakさん。このあと脚に異変が。

メンバーの中でも一番多くトレーニングを行えていたmyzakさんですが、一方で休養が少し足りなかったようです。そのため、トレーニングによる疲労を重ねてしまい、本番でベストな体調に持って行けなかったというのが反省点でした。この数ヶ月でスピードもスピード持久力もスタミナもかなり上がってきているので、この成果を次のマラソンに繋げていって、目標を一つずつクリアしていきたい、とのことでした。

<調子の良さで逸る気持ちを抑える大切さ>

今回が初マラソンとなったmasaomi_mさんは、3月の練習会では30kmのロング走を5’40”ペースでこなし、10kmのタイムトライアルでも自己ベストを更新し、とても好調さを感じられていました。長野に出たメンバーの中では最も絶好調と言えたのではないでしょうか?

レース当日は、そうした調子の良さと、レースの高揚感みたいなものが合わさって、7kmを過ぎた辺りからハーフくらいまでは目標としていた設定ペースを20秒〜30秒も上回るペースで走っていました。後半になると、前半のオーバーペースが脚に来てしまって結果的に大きな失速をしてしまいました。それでもペースをやや落としながらも見事完走したことに、満足することが出来たそうです。

ランだけでなく他のスポーツでもそうですが、調子が良すぎるとつい無駄な動きが生まれがちです。マラソンでは、スピードやスタミナと同じくらいペース感がとても大事ということを、今回のマラソンでもまた改めて再確認出来たと思います。

masaomi_mさんのケーススタディですが、彼の今の走力なら、ペース感覚や、前半抑えるコントロールを意識するだけで、いままでのトレーニングで培ったスピードやスタミナを十分に活かすことが出来ると思います。この課題を次に繋いで行けば、更なる飛躍が望めそうですね。

<リラックスして走ることで安定したペースを保てる>

2月中は腰に痛みがあって、走りたくても走れずに悶々とした日々を送っていたraindogscatsさんですが、3月頃から調子が回復してトレーニングを再開しました。短めのペース走やビルドアップ走から徐々に走るスピードや距離を伸ばし、最終的には予定していた30kmのロング走もこなすことが出来て、本番に向けて急ピッチで準備をしてきました。

そんな感じであっという間に迎えてしまった本番。スタート前は、完走出来たら良い、という気持ちでした。あまり気負いがなく臨めたからか、レース前半からとてもリラックスして走れたようです。前半から後半までほぼ一定して、目標のレースペースの5’50”/kmで走りきることが出来て、40km過ぎに少し腰に痛みが出てくるまでは見事なレース運びで素晴らしかったです。

結果的に、3人の中ではもっとも目標に近いタイムでゴールしたraindogscatsさんですが、このまま順調にトレーニングを重ねて行けば、もっとどんどん速くなってしまいそうです。でも、がつがつした上昇志向ではなく、楽しみながら走るのが彼女のスタイルだと思うので、今後もそんなraindogscatsさんを応援していきたいと思います。

第14回長野オリンピックマラソン結果
※グロスタイム
myzak 03:44:59
masaomi_m 04:16:30
raindogscat 04:18:18

<また来年も出たい、そう思わせてくれる素晴らしい大会>

長野マラソンは14回全てに参加しているゴールドゼッケンのランナーが多いように、この大会に一度出たらまた次回も出たい、と思わせてくれる素晴らしい大会でした。特に、25km過ぎて目の前に中央アルプスの山塊がパノラマに広がるところで、その景色の美しさにそれまでの疲れを忘れるほどでした。

終始、美しい山を眺めながら走ることができるのも長野マラソンの魅力

沿道の声援は尽きることがありません

暖かく、時に熱い、沿道からの声援に後押しされ、すれ違うトップランナー達の走りからもエネルギーを貰い、終始とても気持ちよく走れるというのも素敵な体験でした。myzakさんはまた来年も出場する予定とのことなので、みなさんももし興味があれば参加してみてはいかがでしょうか?

長野マラソンと同日に、茨城の「かすみがうらマラソン」に参加したkazumiさんも素晴らしい好記録で完走していますし、静岡の掛川マラソンには、onyourmarkユーザーのkkwbrさん、sugishure77さん、onedroptoshさんが参加して、いずれも素晴らしい走りをしています。こうやって、別々の大会に参加しながら、SNSでお互いを応援しあいながら走れたことも、とても素敵だなぁと思いました。彼らのmarkも是非チェックしてみてください。

長野オリンピック記念 長野マラソン
http://www.naganomarathon.gr.jp

(文 肥後徳浩 / 写真 宮嵜芳之・松田正臣)

【OYM running club アーカイヴ】
#01 ケガなく、楽しみながら走るために
#02 自分に合ったペースで
#03 ジョギングとペース走
#04 ウィンドスプリント
#05 シンスプリントの予防
#06 自然の中を走ろう〜トレイルランニング〜
#07 ビルドアップ
#08 インターバル Ⅰ
#09 変化走 I
#10 目標タイムとタイムトライアル
#11 レースペース走
#12 レースに向けた調整(1)テーパリング
#13 初レース当日の過ごし方
#14 千葉マリンマラソン・リポート
#15 レースの終わりは次のレースの始まり
#16 LSDとロング走
#17 インターバルII
#18 30kmロング走
#19 マラソンの目標タイムとレースペース
#20 マラソンのエネルギーと水分補給