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オトコは最後にイキたがる

最後にご紹介するデータは、2018年に「東京」で開催されたわが国最大のマラソンイベントで完走したランナーの、ゴールタイム別のラップタイム推移。レース終盤にかけて右肩上がりになっている(=ペースが落ちている)のは、ポジティブスプリットの証ですが、とりわけサブ5+の男女ランナーはその落差が顕著です。やはり、タイムを出すには安定的なペースを刻むのが有効なようです(サブ3男性のかくも見事なペース配分!)

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およそ10km、18km、25km、33km地点ではどのランナーもペースが落ちていますが、これはおそらく給水ストップによるものでしょう。サブ5+以上のランナーのタイムの振れ幅が大きいのは、給水でほかのランナーよりも長く休んでいることを示唆しています。

このグラフでもっとも興味深いのはフィニッシュにかけての最後のタイム。サブ5+、サブ4.5、サブ4の男性は最後だけペースが上がっています(グラフ上では右下がり)。女性はサブ5+をのぞいてゆるやかにペースを保ってゴールしています。たしかに、マラソンのゴールシーン、最後だけ猛然と走っているランナーには男性が多いような……。

最後にそんな速く走れる力があるならもっと前からがんばれ! とは言ってはいけません。ええ、自戒も込めて。

(文:小俣雄風太 データ出典:Strava Year in Sport)