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ランナーやサイクリスト、トライアスリートにとってレースに欠かせないエナジー系携行補給食。味やカロリーも大事ですが、今回100マイルのランニングに挑むにあたって、僕が選んだ基準は「ナチュラル」か否か。結果、思わぬ副産物がついてきました。

onyourmark編集部の高橋です。

今年1年、ここまでレースに出ることなく悶々として過ごしていたのですが、先日友人が企画、主催した100マイルを走るイベントに誘われ、ここぞとばかりに参加してきました。

“レースではなく、チャレンジ”がイベントの趣旨ということもあり、何かしら「僕なりのチャレンジ」にせねばと、「走っている最中の補給をジェルなどの携行食のみ(5箇所あるエイドステーションではリアルフードも食べるが、ナチュラルフードに限定)」にすることをマイルールとしました。

というのも100kmを超えるようなレースでは必ずといって胃腸トラブルが起こるから。今回は胃腸への負荷を最小限にするためにも、ナチュラル素材の補給食のみに限定。すると、胃腸トラブル回避以上の新しい発見がありました。

キャップタイプ補給食の意外なメリット

今回選んだ補給食は飲み口がいずれもキャップタイプのもの。そのおかげで「ゴミを落としたかも?」という罪悪感のようなストレスを感じることなく、走り終えることができたのです。ウルトラレンジになると走っていて些細なことが気になるのですが、この点は大きな利点となりました。

通常、封を切るタイプのジェルはザックやパンツのポケット、もしくはトラッシュバッグなどにしまうわけですが、疲れてくる後半は、走りながらしまう動作がうまくできなくなることがあります。ポケットにしまえたかどうか確認できないまま走っているため、落としてしまっている可能性は否定できません。

これは余談ですが、以前TJAR5連覇を成し遂げた望月将悟さんが、レース途中でゴミを見つけたのに拾わなかったとしたら『あのゴミを拾わなかったからうまくいかなかった』と自責の念に駆られ、気持ちよくゴールできないと話されていました。

今回は大切な友人のホームタウンで開催されるイベントということもあり、ゴミは絶対出さないように、また、目についたゴミは拾うつもりで参加しましたが、キャップタイプの補給食にしたことで、ゴミに関するストレスを感じることなく、気持ちよく走り終えることができました。イベント終了後のクリーニング作業でもゴミはほとんどなかったとのこと。少なからず貢献できたかなと思います。

キャップタイプか否かは、今後の「補給食選び」のポイントになっていくかもしれないですね

逗子・葉山を舞台に行われた100マイルイベント『仙元山100』のチャレンジ中に二子山から見たサンセット。本格的なレースと同等のレギュレーションに基づいて開催したチームの努力を労うかのように、2日間晴天が続いてくれました。

「キャップタイプ」「ナチュラル素材」がベースの補給食はこれ

ちなみに今回選んだ補給食は次の3点。

おいエナ
「おいエナ」は美味しいエナジードリンク研究所の略。福井県在住の山好きのシェフがラボで手作りしているもの。時期によっては『パープルクイーン蜂蜜』などの限定品も販売。水で薄めるようにと注意書きがあるが、多くのジェルと比べ、濃度は若干薄く、そのまま摂取も可能。左上 福井梅と福井山の蜂蜜、左下 国産檸檬蜂蜜、右 福井梅と黒糖蜂蜜各¥800/すべて美味しいエナジードリンク研究所ownwaystyle.theshop.jp
ワスプ低GI・アップルハニー
低GIで知られるりんごのみで作られたジェル。りんご果汁を濃縮したのち、細密フィルターで糖分以外を極限まで濾過した無色、無香の糖液。血糖値が上がりにくいジェルの代表作。ワスプ低GI・アップルハニー¥400※税別/VESPA SPORTvespasport.com
トレイルバター
トレイルバターは糖ではなく脂質ベースのエナジーフード。中鎖脂肪酸を多く含むココナッツオイルが主原料。そのほかナッツ、ドライフルーツ、シーズなどを使ったオールナチュラル・グルテンフリー。体に優しい補給食の決定版。左 ダークチョコレート&コーヒー、中 メープル&シーソルト、右 オリジナルトレイルミックス(すべて4.5ozサイズ)各¥1,296※税込/すべてトレイルバタージャパンtrailbutter.jp

肝心の胃腸トラブル回避はうまくいったかというと、見事、100マイルを初めてジェルのみで完遂。途中消化機能が低下していると感じる時間帯はファットアダプテーションの時間帯と捉えて、補給を抑えめにしたこともうまくいき、最後まで継続的に補給することができました。その要因が、ナチュラルな素材の補給食をベースにしたことは間違いなさそうです。また、ゴミに関するストレスを感じずに走れたことも関係しているように思います。

なんでもそうですが、実践してみると新しい発見があるもの。3点とも味、カロリー、それからコスパも良いものですが、「キャップタイプ」「ナチュラル素材」の補給食が今後の僕のベースとなりそうです。

エナジーゼリー コーヒー
今回は未使用ですが、キャップタイプにはこんなコーヒーゼリーをベースにしたタイプも。北海道・札幌にあるトレイルランニングと珈琲のお店、TRAIL HUTがオリジナルで作っているコーヒーゼリーをのようなエナジー行動食。エナジーゼリー コーヒー¥378※税込/TRAIL HUTtrail-hut.com
執筆者:高橋知彦

執筆者:高橋知彦

宮城県生まれ。東北高校出身。2011年よりファッション誌でエディターとしてのキャリアをスタート。学生時代は陸上部。第二回東京マラソンに当選したのを機にランニングを再開。2012年に『激走モンブラン!』の最放送を見たことがきっかけでトレイルランニングの世界へ。趣味が高じ2019年に(株)アルティコに入社し、onyourmarkの編集者に。その経験を生かし主にランニングにまつわる記事の取材、執筆を行う。