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ここ数年、アウトドアギアを製造するガレージブランドの隆盛が目覚ましい。軽量化やデザイン性の高さを追求するMYOG(Make Your Own Gear)の思想は、個性的で高機能なギアを生み出し、日本のアウトドアシーンで大きな存在感を発揮している。では、海外におけるウルトラライトギアの現在地はどのようなものなのだろう。リサーチしている中でひとつの気になるブランド、NYブロンクスでギアを製造するallmansrightに出合った。

– allmansrightを立ち上げたきっかけを教えてください。

ジェンはスウェーデン生まれで、クリエイティブ面を担っています。僕、リヴィオはドミニカ出身でデザインを担当。ニューヨークで出会い、結婚しました。ブロンクスのアパートメントの一室でウルトラライトなアドベンチャーギアを製造するallmansrightを運営しています。

アウトドアを楽しむ中で、ギアについて調べていくうちにMYOG(Make Your Own Gear)について知りました。アウトドアで使える道具を自分自身で作るというのは本当にクールなこと。それから自分も裁縫を始めて、日常生活やハイキングで使える道具を作るようになりました。2年が経つ頃になると、その趣味はどんどんお金がかかるようになって、それでいて僕のギアへの興味はますます深くなっていったんです。

そんな時にアウトドアカンパニーを始めることが心のなかで湧き上がってきました。そこで僕はジェンを説得して、280ドルほどを材料費として使うことにしたんです。その材料費と2年前に中古で買った国産でプラスチック製のミシンを元手に副業として少しずつビジネスを育てていく計画を立てました。

ジェンも僕と同様にハイキングを楽しんでましたが、ビジネスにすることは完全に僕自身の妄想でした。ジェンをハイキングに誘ったことは、allmansrightの旅における最初の大きな決断、そして、もうひとつは僕たちふたりが他の人とは違うことをするチャンスがあると彼女を説得したことです。

– ギア作りにおけるでこだわりを教えてください。

ハイキングでもキャンプでも使えるウルトラライトなギアを作ることが専門です。僕たちの興味はアウトドアと日常生活が相互に関係するようなライフスタイルを作り出すことにあります。軽く持ち運びができ、環境への影響も少ないギアを生み出すという哲学に従いながら、それを実現することを目指しています。

– どのような場所でギアを作っていますか?

仕事場は「ホワイエ・ファクトリー」と呼ばれています。僕たちのアパートに入って最初の約100平方フィートのスペースです。この小さなスペースに2台の工業用ミシンと様々な業務用機器が収まっています。

– 定番のアイテムは?

今のところ、Dyneema(超強力超高分子量ポリエチレン繊維のブランド名)を使ったアクセサリー類が定番でしょうか。Dyneemaを使ったギアの特徴は楽に使えることです。円錐形のテントステークサックは開口部が非常に広く、ステークの先端をしっかりと収納できます。また、手袋をしたままでも簡単な動作でバッグを開閉できるような仕組みになっているのも大きな特徴です。フードバッグは、視認性の低い状況でもそれを容易に見つけられるように下部に反射コンポーネントを設置してます。夜間に熊から遠ざけるために木にぶら下げている時などは、特に便利です。現在のフードバッグのプロトタイプは、トレイルだけでなくストリートでも防水トートとして使用できるようになっています。


購入ページ→allmansright.com/search?q=Dyneema

– 新しいアイテムでおすすめのものはありますか?

最初のバックパックを作ってテストしてから2年ぐらい経っているので、バックパックの新作には注目しています。Dyneemaのアクセサリーが成功したので、これまで他のギアの開発を後回しにせざるを得なかったんですが、今年は新しいギアの開発にも取り組んでいます。僕たちが最初に掲げたあらゆる種類のドープなULギアを作るということに立ち戻るつもりです。

– どんなユーザーがallmansrightのギアを愛用してますか?

allmansrightのユーザーは品質や機能だけでなく、美しさにもこだわりがありますね。また「Less is more, unless its not enough」という哲学を持ち、必要なものの中から最も最適なものを所有することが重要だと考えているような人たちです。

– 好きなアウトドアフィールドは?

ニューヨーク州のフィールドならどこでも。ニューヨークの力強いアウトドア文化や広大な自然について学んでいるところです。

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