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プレゼントの季節です。ブラックフライデーやクリスマスは欧米の文化ですが、日本でもこの時期、お歳暮やお年賀といった贈答の習慣が続いてきました。日頃の感謝の気持ちや、大切にしているということをモノに載せて伝える良い機会ですよね。きっとそこで大事なのはモノそのものではなくて、相手を思いやってるという印なのだと思います。

そんな喜ばしい季節ではありますが、世界ではインフレーションが進んでいます。この30年間、モノの価格が下がり続ける経験をしてきたわたしたち日本人は戸惑いを隠せません。あらゆるモノが安くなることは企業努力の結果という側面もありますが、価格にフォーカスするあまり、モノの価値が削がれ、モノを大事にできなくなるというパラドックスも生み出しました。ワンコインで買えるけれど、失くなったことにも気づかない、そんなモノが溢れるようになってしまっていました。

これから、あらゆるモノが貴重になっていくでしょう。わたしたちは、何を手にして何を諦めるかを吟味せざるを得ません。その時に判断の基準になるのは、モノの背景にある物語なのだろうと思います。誰が作ったのか、なぜ作ったのか、どんな工夫があり、どんな苦労があったのか、出来上がったモノにどんな誇りを持っているのか。

そして、そうした価値のある物語=モノを選んで購入すること/価値に共感できない物語=モノを購入しないこと、それは投票行為でもあります。日々の小さな選択=投票=応援が、うねりとなり世界を動かす原動力となり得るのです。

今回の特集『物語のあるモノ Products with a story to tell』は、そんな中で、編集部なりに価値があるモノをお伝えしようと考えた結果です。実際に自分たちが応援したいと思って購入したモノ、物語を感じて勧めたいと思ったモノだけを集めました。価値を感じるモノは人それぞれですが、この特集がみなさん自身の物語を持ったモノとの出会いに繋がれば幸いです。

mark編集長 松田正臣

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