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1960年に出版され、登山やクライミングの教科書とされる『Mountaineering: The Freedom of the Hills』。昨年50周年記念の新装版が出版されました。アウトドア関連の書籍の中でも名著中の名著とされ、世界中で今も愛読されています。数年に一度、情報がアップデートされた改訂版が出るため、多くの愛好家にとっては座右の書であると同時に、登山に欠かせない実用書ともなっているのです。
 
さて、その8刷目となる新装版で、現在のハイカーが山に入る前に準備しておくべき10の装備がアップデートされていたそうです。
 
1. ナビゲーション
少なくとも、地図(地形図であればなお良い)と信頼できるコンパスは必ず用意すること。どちらも使いこなせるよう、トレーニングしておくことも必須です。高度計やGPSなどのガジェットも便利でしょう。
 
 
2. 日焼け防止
SPF30以上の日焼け止め、UVA(近紫外線)/UVB(中間紫外線)カット効果のあるリップクリーム、太陽を遮断するウェアは、日焼けから守るための基本だそうです。
 
 
3. 断熱
天気が予測できないのと、ハイキングで標高が変わるから、気温が大きく変化します。常にジャケットと暖かい帽子を持ち歩くように。暴風雨や雷雨が突然やってくることもあるので、雨具もパックしておく必要があります。高価なジャケットとパンツである必要はまったくなく、雨を凌げる程度のポンチョやゴミ袋でも全然構わないとのこと。
 
4. 照明
一晩立ち往生してしまったり、問題が発生して拠点に戻る前に日が暮れてしまったりしたときのために、懐中電灯(ヘッドランプがあるとなお良い)が必要。予備の電池も忘れずに。
 
5. 救急キット
自分で準備しても、市販のキットでも問題ないですが、絆創膏、靴擦れ防止スプレーの類い、粘着テープ、ガーゼ、消毒作用のある軟膏、伸縮性のある包帯、痛み止めは最低限入ってること。自然の中での救急対応が印された小さなガイドも推奨されています。
 
6. 火
予期せず、大自然で一夜を過ごさざるを得なくなったとき、火は不可欠になります。点火用ペーストやドライヤーの中のリントなど、発火具と共に、防水マッチか防水のケースに通常のマッチを入れて常備しましょう。
 
7. 工具
布が切れてたき木も削れる小さなナイフは、非常時に大変貴重になります。ドライバー、缶切り、ハサミなどが付いた万能ナイフはさらに重宝するでしょう。
 
8. 食物
山にいる日数分の軽食や主食に、1日分追加して用意しておきましょう。早くエネルギーになるような高炭水化物が理想です。
 
9. 水分
余分な水はすぐに重くなって来るので、もし水源が豊富にあるエリアに行くのなら、空のボトルか折りたたみの貯水器を、フィルターや浄水装置、あるいは化学的処理カプセルと一緒に持って行くといいでしょう。
 
10. 緊急用シェルター
日が暮れてから山中で立ち往生してしまったときのために、ビヴァークサック、タープ、毛布などを用意しておきたいです。大きなゴミ袋でも役に立つはずです。
 
以上が基本の10項目ですが、加えて11番目のアドバイスとして、ホイッスル、非常用鏡、そして無線機か携帯電話も記載されています。
 
 
こうしてリストになれば当たり前に思うことも多いですが、とはいえいざ準備をする段になると、こうしたガイドは重宝しますよね。
実用性は言うまでもないですが、名著としても持っておきたい1冊なのでは?
 
 
LIVESTRONG.COMより/リサーチ 坂野晴彦)