現在、世界では年間239億足の靴が生産され、その95%がゴミとして廃棄されている*。重さにして、年間約2,000万トン相当。( *Footwear production worldwide 2022 | Statista)フットウェア業界は、この問題の解決策をまだ見出せておらず、使用済みの靴はゴミとして捨てるのが一般的となっている。アシックスはこの問題を解決すべく、大規模な研究を行い、その結果を受けて開発されたのが新作〈NIMBUS MIRAI(ニンバス ミライ)〉だ。製品寿命を終えた後、品質や性能を損なうことなく素材を再生できるように設計されたランニングシューズが新たに発売された。
リサイクルできるランニングシューズ
アシックスから、リサイクルできるランニングシューズ〈NIMBUS MIRAI(ニンバス ミライ)〉が、4月12日より発売された。クッション性を重視した従来と同等のパフォーマンスを保ちながらも、各素材をリサイクルできるように設計されたランニングシューズだ。ランナーとともに環境への意識を高めていけるよう、 使ったシューズを回収する取り組みも同時にスタートする。
アッパーは、本体をはじめ補強部やハトメ(靴紐の通し孔)などもすべて単一素材となっていて、そのうち75%以上が再生ポリエステルを使用。アッパー素材を単一にすることでパーツごとに分解するなどの作業を削減でき、高い精度で再生が可能になるというわけだ。
ミッドソールとアウトソールは、粉砕処理をし、マットやパネルなどの素材の一部にリサイクルされる予定であるほか、アッパーとミッドソールを接合する独自開発の接着剤は熱を加えることで簡単に外すことができ、従来と同等の強度がありながら、リサイクルしにくい 原因のひとつだった材料の分別が容易になっている。
使い終わった〈NIMBUS MIRAI〉の回収方法はこちらから。国内はオンラインで受け付けている。
愛着が沸くまで走り込んだシューズを捨ててしまうのではなく、また新しいシューズへ生まれ変わる循環プロセスがあれば、走った分だけ気持ちよく手放すことができるだろう。
持続可能な未来へのコミットメント
アシックスは、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることを目指している。その取り組みの一環として、2023年9月に発売した〈GEL-LYTE III CM 1.95〉に続き、新作〈NIMBUS MIRAI〉が着実なステップを示すものとなる。環境と社会への配慮を大切にし、将来の世代に向けて安心して運動を続けられる環境を整えるための取り組みを継続していくという。
商品名「NIMBUS」はラテン語で「雲」。文字通り、走りを軽く快適に感じ、 雲の上で走っているような履き心地を提供することから名付けられた。「MIRAI」のランナーと一緒に、持続可能な世界について考えていきたいという思いが込められた、新作のサステナブルランニングシューズの履き心地を試してみては。