東京マラソン2013の直前、東京マラソンEXPOの会場で、adidasからランニング界にインパクトを与える新製品の発表が行われました。EXPO会場に足を運んだ皆さんはもうご存知かと思いますが、そう、あの会場で度肝を抜いた巨大なシューズは、この新製品『energy boost(エナジーブースト)』を模したものだったんです。
40年ぶりの技術革新
ランナーにこれまでにない体験を与えるというこのシューズ、まずはそのファーストインプレッションを繋ぎ合わせたプロモーションムービーを見てみるのがわかりやすいと思います。
このビデオを目にする限り、このenergy boostのクッショニングテクノロジーは、adidasが唱えるようにNEW WAY OF RUNNINGの幕開けなのかも知れません。なぜなら1972年にミュンヘンオリンピックで華々しく登場したSL72以来使われてきたソール素材EVAに変わって採用されたのが、このTPU発泡ペレットを熱融合させて出来上がったenergy boostのフォームだからです。実に40年ぶりの技術革新という訳。
圧倒的な衝撃吸収力と反発力
その特徴は、インプレッションに挙っていたように、圧倒的な衝撃吸収力と反発力にあります。そして気になるのがそれがランニングにもたらすもの。発表ではアフリカのランナーとの比較からの解説が興味をひきました。
1.まず、速い選手は地面からの反発力を効果的に利用しており、滞空時間が長い。
2.しかし、着地の衝撃の負担は大きくなってしまう。
3.彼らはそれを小指側から母指球にかけて柔らかく着地することで解決している。
4.しかし、この方法は踵を着けないため、アキレス腱に負担がかかる。
一般にアフリカの選手は日本人選手より26%アキレス腱が強いという研究結果があるそうです。この違いをサポートするのが『energy boost』だということ。反発力を使って滞空時間の長い走法で走っても着地の衝撃をブーストフォームが吸収してくれるということですね。
その他にも-20℃から+40℃まで耐える耐寒/耐熱性や、距離を走ってもへたらない耐久性などの特徴も併せ持っているようです。
この今までにない素材が実現する新たなランニングが、私たちにどんな世界を見せてくれるのか、まずは足を入れて体感してみたいですね。
(文 onyourmark編集部)