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現在300万人以上の人々が、脊髄損傷によって車いす生活を余儀なくされています。脊髄損傷の主な原因の50%は「交通事故」、次いで24%が「転落」と、日常生活での事故がほとんど。「身体を動かす機能がある日突然奪われる」という悲劇は誰にでも起こりうることなのです。脊髄損傷により、まひ状態となる人々は毎年13万人。損傷した脊髄を回復させる決定的治療法は未だ存在しない、とされてきましたが、その見解はもう過去のものになりつつあります。

「脊髄の損傷した神経細胞は再生能力をもつ」。そんな脊髄損傷治療の未来像に焦点を当て、全世界で有望な医学的、科学的研究プロジェクトや臨床研究のサポートを行う、非営利団体のWings for Life財団。82の国際的研究プロジェクトに資金を提供してきた同財団を、「走ること」でサポートしようというイベント『Wings for Life World Run(ウィングスフォーライフ・ワールドラン)』の日本初開催が決定しました!

今年5月3日(日)、滋賀県高島市で行われることとなった『Wings for Life World Run』。注目すべきは、「ゴールが追いかけてくる」ひと際ユニークなルールと、世界6大陸35ヶ所以上の会場で同時にスタートをするというスケールの広さ。昨年の第1回大会は13ヶ国で行われ、元F1レーサーのマーク・ウェバー(オーストラリア)にデビッド・クルサード(イギリス)、アルペンスキー選手でオリンピック金メダリストのリンゼイ・ボン(アメリカ)など、世界トップクラスのスポーツ選手や著名人が、親善大使や参加者として、このイベントを支援。世界的なスポーツイベントとして大成功を収めています。

ゴールを決めるのは自分自身。
気になるのは「ゴールが追いかけてくる」というルール、ですよね。通常、走った先にあるのがゴールですが、同イベントでは、「キャッチャーカー」と呼ばれる追跡車が「ゴール」となり、後ろから追いかけてきます。キャッチャーカーは、ランナーたちがスタートした30分後に時速15キロで走りはじめ、あらかじめ決められた地点を通過するごとに速度を上げていきます。キャッチャーカーに追い抜かれた時点で参加者はゴールとなりレース終了。世界で最後に追い抜かれた参加者にワールドチャンピオンの称号が与えられます。

経験を積んだベテランでも、初心者でもレベルに関係なく誰でも参加できます。車いすの方も一緒に走ります。ワールドチャンピオンの称号を目指して世界の異なる開催地で、それぞれレースを繰り広げる参加者たちは、いつレースが終わるのか、ライバルが今どこを走っているのかわからない状況のなか、ひたすら己と戦い、そして最後には自分自身でゴールを決めるのです。

オフィシャルホームページから、「いつ追い越されるか」のシミュレーションをすることも可能なので、(当該ページはこちら)明確な目標距離を設定して、トレーニングに励むと、大会当日の走りにより一層熱が入りそうですね。

 

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前回大会での様子。仲間と励ましあいながら走るランナー、達成感にあふれ歓ぶ人々、参加者それぞれにドラマが生まれるレース。

豊かな自然や風景を楽しめる、全長100kmのコース
滋賀県高島市は、四季の変化に富む多様な自然が残る地。また、貴重な歴史や文化遺産などが多く残されており、美しい景色を楽しめるスポットも多数。参加者たちは、高島市中心にある今津総合運動公園からスタートし、湖のほとりを走りながら、約500本のメタセコイアの植えられた並木道や美しい水辺など豊かな自然や風景を楽しむことができる、全長100kmのコースを設定。果たして、キャッチャーカーに追いつかれず、100km走り切ることができるランナーは出てくるのでしょうか? 楽しみです。

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メタセコイア並木(写真左)と、湖水に浮かぶ白鬚神社の鳥居(写真右)

より多くの人に脊髄損傷の認知を広げて、助け合える世の中に
 

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アンバサダーに就任した(写真左から時計まわりに)室屋義秀選手、砂田貴裕氏、小林可夢偉選手、京谷和幸さん
今回のアンバサダーに就任したのはレーシング・ドライバーの小林可夢偉選手、今年5月に日本初開催するRed Bull Air Race World Championshipにアジアから唯一参戦する室屋義秀選手、100kmマラソン世界記録保持者で第1回 Wings for Life World Run に参加した砂田貴裕さん、元 J リーガーで、脊髄損傷による引退後に車椅子バスケットボール選手として4度 パラリンピック日本代表として活躍した京谷和幸さんの4名。1月に行われた『Wings for Life World Run』のアンバサダー就任会見には、上記の4名が登場。イベント参加にあたっての想いや、レースの目標距離などを話しました。

脊髄損傷の理解を深めるため車椅子体験を実施した、小林可夢偉選手は「車椅子の生活を体験できたのはとても良い経験でした。自分の Wings For Life World Run 参加を通じて脊髄損傷について多くの人に 理解してもらい、助け合える世の中になればいいと思います」とコメント。また当日の目標距離については「15km~20km ほど」と普段のトレーニングを参考に、設定していました。

小林可夢偉選手の車椅子体験映像はこちら。

「ホノルルマラソンに車椅子参加枠が出来、その出場と完走を目指して練習している」という京谷和幸さんの目標距離は「10km」。今回、大会出場だけでなく、日本からワールドチャンピオン誕生を目指した『砂田チャレンジ』(詳細はこちらのページをご参照ください)と題したプロジェクトを実施する、ウルトラマラソン世界記録保持者の砂田貴裕さんは「55km」を目標にトレーニングに励んでいるそう。そして、Red Bull Air Race を控えている室屋義秀選手は「有酸素運動は、やり過ぎると心肺機能が上がりすぎて血圧が上がりにくくなるという研究もあり、重力がかかった際に自ら血圧を上げる必要があるパイロットには向いていないと言われていましたが、『毎日 10 キロぐらい走っても大丈夫』と言われてから走るように心がけている」と話し、「目標は12km」とのことでした。

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走ることで、脊髄損傷の問題や財団の活動に光を当てる今大会。参加者一人ひとりが、脊髄損傷治療の未来の可能性を信じるパートナーとなり、世界中のランナーがひとつとなれる日。あなたが走ることが、世界を変える力に直結します。そんな、意義深い大会の記念すべき日本初開催に、ぜひエントリーしてみてはいかがでしょうか。

【大会要項】

日程:2015年5月3日(日)
スタート:20:00(協定世界時午前11時)
開催場所:滋賀県高島市(スタート地点:高島市今津町日置前3110 今津総合運動公園)
参加賞:エナジャイザー・ヘッドライト、その他を予定
表彰:日本チャンピオン男女1位、ワールドチャンピオン男女1位
優勝商品:ワールドチャンピオンには世界1周旅行
日本チャンピオンは翌年の希望開催地にご招待


募集人数:先着3,000人(一般+車いす)
参加資格:大会当日萬18歳以上(高校生不可)。ハンドバイク不可・生活用車いす可
参加料:5,000円(税込)参加費の全額と同額をWings for Life財団に寄付
申込方法:
Wings for Life World Run公式サイト(Wings for Life World Run)エントリー受付
www.wingsforlifeworldrun.com/jp/ja
申込締切:4月26日(日)ただし、定員に達し次第終了
備考:搬送が必要な方(視覚障害者など)は大会当日までに事務局へご連絡下さい
搬送者の参加料は必要ありません。

オフィシャルサイト
www.wingsforlifeworldrun.com/jp/ja