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(写真 濱田晋 / 文 小泉咲子 / 協力 ニューバランス)

ニューバランスの特設サイト、FIND YOUR BETAに登場する3人の女性たち。走ることによって充実したライフスタイルを手にした彼女たちが、12月6日に開催された湘南国際マラソンを走った。スタートに立つ前のそれぞれの心境は以前の記事に詳しい。フルマラソン完走を目指したことで出会った新しい自分とは? レース当日の様子を追う。

3回目のフルマラソンで得た自信 ベイカー恵利沙

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フルマラソンは3回目。1回目は、練習をまじめにこなし、フルマラソン完走ならではの充実感に満たされた。しかし2回目は、タイムは向上したもののただ辛かった記憶が残っただけ。今回は、原点回帰を目指し、しっかりトレーニングを積むことを自らに課した。週3、4回走り込み、20km走もこなして臨んだ大会当日は「すでに満足!」と力強くコメント。

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ゴール直後の第一声は、「終わった~!」。完走できた安堵感を噛みしめる。やはり42kmという距離は、何度経験してもたやすく走れる距離ではない。「毎回、走っているときは『もう走るもんか』って思うんです。でも、ゴールすると不思議とす~っとそうした気持ちが消えて、また走りたくなる。とてつもない達成感が味わえるから」。トレーニングを積むことともうひとつ誓っていたのが「いい思い出を作る」こと。ゴールでの晴れやかな笑顔が、自分との約束を果たせたことを物語る。

 
 

「42.195kmというワタシ的新記録を樹立」HALCALI YUCALI

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もともと、走るのが大嫌い。それでも、「自分の限界がどこなのか知りたい」と、これまで走った最長距離が10㎞という段階で、フル挑戦を決意。そして、11月にハーフを走って自信をつけた。フル挑戦を機に、ひとりで走るように。これまで誰かに誘われれば楽しく走るけれど、どこか受け身な自分がいた。だから、これだけでも大きな変化だった。
スタート直前は「ハーフを越えたら、どの時点でも私の新記録」と初挑戦にワクワクが止まらないといった様子。しかし、実際、未知の距離に突入するとめげそうな自分との戦いだった。

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完走後は、涙が溢れ出て止まらなかった。「終わったなんて信じられない」。以前は「42.195kmを走る自分がまるで想像できない」と、怖さも口にしていた。でも、今は42.195kmを走り切った新たなYUCALIが確かに、いる。

 
 
「成長を確かめたい。だから、また走る」SUPER☆GiRL 荒井玲良

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仕事が多忙を極めた9月は思うように走れず、10月から10㎞や15㎞と長めの距離を走った。しかし、右膝を痛めてしまう。前回のハーフマラソンで怪我した左膝の不安も抱えて迎えたこの日は、どこか不安げな表情。3人の中でひとりだけ「4時間半」と目標タイムを公言していたが、スタートの時点では「タイムは気にせず、完走が目標」に。15kmを過ぎると両膝が曲がらなくなってしまった。それでも「最後まで絶対に止まらない」と自分を鼓舞してきたが、37㎞で足切りに……。レースを振り返ってもらうと「悔しい」という言葉を何度も何度も繰り返した。「あと5㎞、ふだんの練習ならすぐに走れる距離なんですけどね。気持ちは前に前に向かっていたけど、身体がどうしてもついていかなくて」

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マラソンは「対自分との勝負」だとわかっていた。今回はゴールに辿り着けなかったけれど、イコール負けではないはずだ。自分の現在地を正確に把握できたのは、挑戦したからこそ。「『もうフルは走りたくない』とは思っていません。絶対にまた、走りたいです。次に完走できたら、自分の成長がハッキリと感じられるから」

 

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走った後の彼女たちの表情を見ると、結果ではなく、自分と向き合う時間こそが貴重な経験となっているように思える。たとえレースでなかったとしても、彼女たちは走る度に自分と向き合い、自分の限界を知り、超えて、強くなり、その先に向かって新たな自分を見いだし続ける。昨日、近所を走った。今日は、フルマラソン。明日もまた、走る。彼女たちのスタイルは今後のランナーの新たなカタチなのかもしれない。