(写真 阿部健/動画 井上典慎/文 倉石綾子/Promoted by 三菱自動車工業)
長野県白馬村で育ち、山岳ガイドでスキー講師の父に仕込まれ、幼いころから山に親しんできたというKEENアンバサダー山岸慎英さん。自身も国際山岳ガイドとして夏はヨーロッパの山岳地帯に拠点を置き、秋はヒマラヤを含む高所登山、冬から春はアイスクライミングを含む雪山登山にバックカントリースキー、山を下りればカヤック、サーフィンと、四季を通じて自然のなかでアクティブに活動している。
ばりばりのスキー少年だった山岸さんは’96年にENSA(フランス国立スキー登山学校)で学ぶために渡仏。そこで出合ったのがアイスクライミングだった。
「あちらの人はみな、登山だけでなくクライミングもバックカントリースキーも、山を舞台にした遊びに全方位で取り組んでいます。自然の数だけ遊びがあるんです。そんな環境に身を置くようになって、ロッククライミングやアイスクライミングを始めたのはごく自然な流れでした」
刻々と表情を変える氷の壁 自然の造形美がフィールドに
2月下旬ごろまでの厳冬期、特に楽しみなのがアイスクライミングだという。「同じロケーションでも氷の張り方はその都度、変わります。登り方もラインも異なるから、同じ滝を何回登ってもいつも新鮮な気分を味わえる」と、その魅力を教えてくれた。
「ロッククライミングに比べ、自分の思うように登れるのがアイスクライミングの面白さ。好きなところにアイスアックスを打ち込んで、自分の思ったままに登るのですが、アックスを打ち込んだところが安全かどうか、その判断は自分次第。スキルはもちろん、氷の状態を冷静に見極める判断力も必要なんです」
初めて氷を登るという初心者には、八ヶ岳・赤岳鉱泉や川上村・岩根山荘などに設置される人工氷壁がおすすめだ。まずは初心者向けの体験イベントや登攀ガイドによる講習会に参加して基本を身につけよう。ギアのレンタルなどもあり、未経験者も気軽に挑戦できる。技術を磨いたら、いよいよ自然の氷瀑にチャレンジ!初級向けなのは八ヶ岳・南沢大滝やジョウゴ沢、裏同心ルンゼ、南アルプス・尾白川岩間ルンゼやガンガノ沢など。
「凍った滝の上に立てるのは、年間を通じてたった2ヶ月。厳冬期ならではの遊びを、ぜひ体験してみてください」
野生の痕跡を辿る、スノーキャンプは自然学習の場
一方、のんびりと雪景色を楽しみたいならスノーキャンプという手がある。山岸さんは雪山登山やバックカントリースキーと組み合わせて楽しむことが多いというが、「純粋に雪原の美しさを満喫するには、スノーキャンプは最高のアクティビティ」と語る。
「夏のキャンプと違うのは、野生の痕跡を間近で観察できること。雪上に残された足跡を見つけて、これはどんな生き物だろうと思いを巡らしたり、一つ一つ形状の異なる雪の結晶をつぶさに観察したり。大気が澄みわたる季節だから、星空観察にもうってつけ。水筒に用意したホットドリンクで一息つくのも至福の瞬間です」
はじめてのスノーキャンプなら、まずはデイキャンプから。日暮れと夜明けはとにかく冷え込むから、陽の当たる時間のみにテントを張るのがいい。星空観察なら2、3時間と時間を決めてプランを立てよう。暖かい飲み物やバーナーとクッカー、簡単に調理できる食料、それにスノーシューやわかんなどの遊び道具を携え、さっそく大雪原に出発!
「おすすめのスポットは、ふわふわのパウダースノーが楽しめる白馬周辺。このジャパニーズパウダースノーは海外では『ジャパウ』と呼ばれ、雪の多い北米や欧米のスキーヤーもジャパウを求めてわざわざ日本を訪れるほど。まさに冬の醍醐味を味わえますよ」
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雪国の厳しい冬を乗り越えるために、クルマは冬山遊びに不可欠のギア
白馬では11月中旬から5月まで、一年のおよそ半分が雪のシーズン。山岸さんにとって冬支度とは、長いシーズンをいかに楽しく快適に過ごすのかを自らに問う行為である。晩秋、真冬、春先と気象状況が刻々と変わるなかでいかに冬を満喫するのか、その時々の遊び方や道具の選び方を工夫するのだ。
山岸さんをはじめとしたアウトドアマンたちから、デリカD:5クリーンディーゼルが今シーズン注目したい一歩先行くウィンターアクティビティを紹介しよう。
「まずは天気図とのにらめっこから始まります。出かける前日の夜にパッキングしますが、明日は雪が降るのか晴天なのか、零下を下回るのか、風が吹くのか。厳しい気象条件に見舞われることが多いから、必然的に夏よりも道具選びはシビアになりますね」
山岸さんにとっては冬のフィールドへ連れて行ってくれるクルマも、雪遊びに欠かせない道具の一つ。
「4WDであること、車高が高いこと、トルクのあるディーゼルで走破性が高いこと。これが雪国暮らしにマストの条件。あとは走りが楽しめて、さらにクリーンディーゼルなら言うことなし!真っ白な雪景色に、黒煙を吐くクルマは似合いませんから」
今回試乗したデリカD:5クリーンディーゼルは、そうした条件をすべてクリア。「雪を蹴散らして走りたくなるクルマですね」と、山岳ガイドの厳しいお眼鏡にも適ったようだ。
三菱自動車工業 デリカD:5 『Go Winter 冬でも遊べ。』:
http://www.mitsubishi-motors.co.jp/delica_d5/special/d5_portal/#winter
山岸 慎英(やまぎし・のりひで)
SAJ公認スキーインストラクター、UIAGM国際山岳ガイド、日本山岳ガイド協会国際山岳ガイド、長野県遭難対策協議会隊員。幼少時代より競技スキー選手として活躍し、1995年長野県飯山南高等学校(現長野県飯山高等学校)卒業と同時にフランスに留学。本場アルプスでスキーと登山を学ぶ。2000年、帰国し母校高校のアルペンコーチを3年行う。同時に、SAJ公認岩岳スキースクールにてインストラクターに。2008年、国際山岳アスピラントガイドとなる。さらに、2010年、山岳ガイドの最高峰である国際山岳ガイドとなる。現在、LA SPORTIVA、KEEN、Superfeetなどと契約している。