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ランニング/トレイルランニングをする際に、意外と選択の幅があるのがソックス。アーチサポート系のものから、五本指、ウールのソックス、最近では竹や和紙の素材でできたソックスなど、実にさまざまな種類があります。

これに関しては、それぞれ好みの分かれるところで優劣がつけがたいんですが、今日は僕が好んで履いているdrymaxというソックスについてご紹介しようと思います。日本のトレイルランニングシーンでも大分浸透して名前はよく聞くものの、意外とテクノロジーについて語られていることが少ないアイテムだと思うので。

MARK GEAR

drymaxは読んで字のごとく、速乾性に重きをおいたソックスです。速乾性という言葉は、スポーツウェアにおいてよく使われますが、トレイルランニングのソックスにおいては特に重要な意味を持ちます。汗、水たまり、雨、渡渉。トレイルランニングをしていると、足が濡れる状況が数多くあります。これを放っておくと”Blister”(水ぶくれ、まめ)となり、ランニングに大きく影響します。

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この写真は、Andy Jones-Wilkinsというアメリカのエリートランナーで、共にWestern States(WS100)というアメリカでもっとも伝統のある100マイル(160km)レース後の写真。WS100は渡渉やぬかるみが多く足が非常に濡れるレースで、drymaxを使用しなかった2009年と使用した2010年では足裏のダメージがこれほど大きく異なったようです。

僕も2012年からdrymaxを使用しています。一番その効果を実感したのが、その年の12月に開催された伊勢の森トレイルランニングレース。このレースは20kmというショートレースでしたが、15km位の地点に軽い渡渉があり足は完全に水浸しに。ですが、ゴール後靴下を脱いでみると、靴下自体は濡れていたものの足そのものは乾いていました。

また、このソックスを洗濯したら脱水が終わった段階で靴下の外側は湿っているけど、内側は乾いているということも体験しました。

これがdrymaxの一番の特徴です。その特徴をよく示すのが以下の動画。

これは、drymaxが独自開発した通常のソックスより25倍も疎水性の高い繊維を内側に、汗を吸収する繊維を外側に配して編まれた独自の2重構造により、水分が瞬時に靴下の生地の内側から外側に拡散されるということをわかりやすく見せています。

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drymaxの製品パッケージやwebsite(http://drymaxsports.com/solution.php)でもこのメカニズムが説明されています(英語)

drymaxのランニング用のラインアップは大きく分けて2種類あります。一つが柔らかくて薄い素材のロードランニング用、もう一つが生地に厚みがあり耐久性の高いトレイルランニング用です。とはいえ、ロード用がトレイルランニングに使えないかというと、そういうことではなく、柔らかいはき心地が好きでロード用をトレイルレースで使うランナーも多いです。実際僕もUTMB(170kmの山岳トレイルレース)の前半部分はロード用の柔らかいdrymaxを、後半でトレイル用の耐久性の高いdrymaxを使用しました。

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UTMB序盤、はき心地のいいロード用のdrymaxを履いています

そんな中、2016年よりリリースされたSAGE CANADAYモデルのソックスは、個人的にこんなdrymaxを待っていた!というモデルです。

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SAGEのロゴがつまさきに入っています

これはマキシマムプロテクション(MAXPRO)という、drymaxの中では最上級のカテゴリに属するモデル。MAXPROは通常のdrymax素材に加えてPTFEファイバーを内側のレイヤーに使用しています。PTFEは、現在までに発見されている物質の中で最も摩擦係数の小さい物質(ポリエステルの1/6)で、ソックス内での足とソックスとのスレをより軽減します。

また、足裏部分は柔らかいながら十分な厚みを持っているのに対し、足の甲側は通気性の高いメッシュ構造になっています。Blister(水ぶくれ、まめ)は、濡れの他にも、摩擦(物理的なスレや摩擦熱を生み出します)、ソックス内の温度なども大きな要因なので、MAXPROはよりBlisterのできにくいソックスなのです。

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MAXPROのモデルにはBLISTER GUARD SYSTEMの説明やマークが表示されている

これまでのMAXPROは、トレイルランニング用の非常に強度の高いモデルと、ランニング用のモデルの2種類だったんですが、SAGE CANADAY(アメリカでいくつものレースを優勝しているだけでなく、マラソンでも目覚しい結果を残している M.U.T=マウンテンウルトラランナーです 過去の戦績→http://sagecanaday.com/athlete/)が理想のソックスを求めて開発に携わったこのモデルは、耐久性を保ちながらもランニングモデルより柔らかく通気性があります。またロードモデルは白がベースのカラーの為トレイルで使うと泥汚れなどが目立ちますが、SAGEモデルはその辺も考慮して、グレーとグリーンのカラーリングにしています。この辺の、柔らかさ、軽さ、通気性、カラーリングのバランスが僕の「待っていました!」の理由です。


SAGEや先日来日したJOEも登場するdrymaxのムービー

僕だったら、ミドルからロング、ウルトラのトレイルレース、ファストパッキングで使いたいモデルです(色々試した結果、ファストパッキングでもやっぱり僕は速乾性が大事と結論付けてdrymaxを使用しています)。また、クッションのあるソックスが好きな方だったら、マラソンやロング走、ショートのトレイルランニングで使ってもいいでしょう。

お値段は普通のdrymaxの倍以上してしまうこのSAGEモデルですが、それだけのクオリティのあるソックスです。靴の中が蒸れやすくなるこれからのシーズンだからこそ、是非試していただきたいソックスです。

Webshop
drymax / SAGE CANADAY Runner sock http://shop.rb-rg.jp/?pid=103183978

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