スポーツ障害は主に、外傷性傷害とオーバーユース傷害の2つに分類されます。前者は何かしらかのインパクトによってもたらされるいわゆるケガ、後者はその名の通り、使い過ぎ症候群とも呼ばれる障害です。今回は多くの人が悩まされるオーバーユースーー同じスポーツを長く続けることによって生じる、この障害の原因とその治療・予防法を紹介します。ワークアウトを楽しむためにもぜひ参考にしてください。
まず原因から。
1. 短い期間に集中して行ってしまう。
新しいスポーツを始めると、どうしても集中して行ってしまいがちです。とにかくはじめはゆっくりスタートして、徐々にワークアウト時間や強度を上げていくことが大切です。
また、ケガからの復帰を急いでしまうことによって、悪化させてしまうことも多いようです。しっかり治るまでは休むことが重要です。
2. ワークアウト方法が悪い。
新しいスポーツを始めるときには本来、基礎を学んだり良い習慣をつけるため、プロ・コーチの指導を受けることもひとつの方法です。人それぞれ能力や生物力学によって合ったやり方があります。インストラクターの指導はあなたに合ったワークアウト方法を伝授してくれるはずです。
3. 同じエクササイズばかり行っている。
同じ筋肉を使って同じ動きを長いこと続けると、筋肉や腱やじん帯にとてつもない負荷をかけてしまうことになり、痛みや炎症、最悪のケースでは疲労骨折に繋がるのです。
オーバーユース障害が起きてしまったら、休みましょう。休息を取ることによって、組織にかけたストレスを緩和させます。ワークアウトの強度を下げる、時間を短くする、回数を減らすなど、とにかく休むことが回復への近道なのです。楽しくワークアウトするためには、休むこともポシティブに捉えましょう。また、患部をアイシングで冷やすことも炎症や痛みをおさえるために有効です。
とはいえ、ならないことに越したことはありません。予防法としては、強度と時間を考慮したスケジュールを立てて行うように心がけましょう。ウォームアップと多様なトレーニングを行うことも大事です。
「休むこと」と「様々なトレーニングを行うこと」。
ワークアウトを末永く楽しむために心がけたいものですね。
(About.com Sports Medicineより/リサーチ 坂野晴彦)