夜遅くまで呑んでて、結局酔いつぶれてそのまま寝ちゃった、なんて経験、誰もがありますよね?
だけど、翌日、ゾンビみたいに身体が動かない、という経験もあるのでは?
実はこれ、夜更かしだけが原因ではなく、寝る前に多量のアルコールを摂取すると、睡眠が浅くなることに原因があるそうなのです。
まず、素面で寝ると副交感神経系が作動し、心拍数を下げて筋肉を休めてくれます。その結果、深く眠ることができ、休息を感じながら目覚めることができます。
しかし、酔っぱらっていると、交感神経系が休まらず、副交感神経系に仕事をさせなくなり、深い睡眠が得られなくなるのです。
では、そのボーダーラインとなるアルコール量はどの程度なのでしょうか。
日本で行われた研究では、体重約77kgの人に約360mlのビールを3杯呑ませたところ、睡眠時間は同じ条件でノンアルコールの偽ビールを呑んだ人より10分少ない程度でした。
ところが、アルコール量が倍になるとその差は30分にまで開き、さらに倍の頻度で朝方目が覚めてしまったそうです。
ちなみに少量のアルコールは睡眠導入剤になるという話がありますが、その頻度が高くなればなるほど、睡眠サイクルを狂わせるそうです。ある大学教授によれば、それはアルコールの鎮静効果への耐性ができてしまうからだそうです。頻度が上がれば上がるほど酒量が増えていく、酒量が増えれば睡眠が浅くなる、というわけです。
酒は呑んでも呑まれるな、という格言は、睡眠にも当てはまるんですね。
(Men's Health Newsより/リサーチ 坂野晴彦)