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最近書店である分野の本が平積みになっているのを見かけました。そう、人体解剖図です。聞けば人体解剖図はベストセラーとなっていて、医療関係者や美術関係者(デッサンなどで使うのですね)だけでなく一般の人々が手に取っているようです。スポーツをしていれば自然と身体のつくりは気になってくるもの。DOスポーツ人口の増加も一因となっているかも知れませんね。

そんな中、onyourmarkが注目したのは、2011年6月にベータ版が公開された「TEAMLAB BODY(ベータ版)」。あのウルトラテクノロジスト集団チームラボ(代表・猪子寿之)が手がけた3D人体解剖webサイトです。このサイトのために大阪大学運動器バイオマテリアル研究室の整形外科医師・菅本一臣教授と新会社(TEAMLAB BODY株式会社)を設立して共同開発したとのこと。

この菅本教授の研究チームは、整形外科疾患の治療過程で、生きた人間の関節の三次元的な動きを解析する手法を世界で初めて開発。その結果、人間が自分の意志で動かした関節の動きは、従来の医学教科書に記載されている献体を用いた動きとは異なることを明らかにしました。

これに着目した同研究チームは、20-30名の協力者を募り、過去10年以上にわたって生きている人間ですべての関節の形態や動きをCTやMRIで撮影し、解析。

「TEAMLAB BODY(ベータ版)」はその抽出データを用いて、人体の全身の筋肉・神経・血管・骨・関節をビジュアル化し、他の類似サービスでは実現できなかった、精度の高い骨格の形態や動き、さらには筋肉の収縮なども3Dモーショングラフィックスで表現することに成功したということです。

静的な人体解剖図は数多くありますが、動きの中で骨格や筋肉の働きを理解できる、しかも、インタラクティブに様々な角度から納得いくまで。これは使ってみるとわかりますが、本当に楽しい!今後はiPad版、スマートフォン版のリリースも予定されているとのこと。皇居ランの合間にスマートフォンで筋肉の動きを確認、なんて姿が見られるようになるかもしれませんね。

▼TEAMLAB BODY(ベータ版)
www.teamlabbody.com(日本語版)
http://teamlabbody.com/3dnote-en/(英語版)

■本件に関するお問い合わせ
TEAMLAB BODY株式会社(担当・深沢)

■菅本一臣(すがもと・かずおみ)
1956年生、大阪大学整形外科運動器バイオマテリアル学教授。研究内容は、肩関節・膝関節、骨関節3次元動態解析、人工関節の開発、関節のバイオメカニクス、関節のキネマティクス。
http://www.ort-biomaterial.med.osaka-u.ac.jp/

(文 松田正臣)