「3」あるいは三角形は安定、バランスのとれた状態を象徴しており、ヨガにまつわる世界において「3(トリ)」のつく言葉、概念は少なくありません。たとえばアーユル・ヴェーダの3つの体質は「トリ・ドーシャ」、ブラフマー神、ヴィシュヌ神、シヴァ神の三神一体説は「トリ・ムールティ」と呼ばれ、これが宇宙を維持していると考えられてきました。
そしてこの「トリコナーサナ」、三角のポーズ。
多くのヨガのポーズと同様、さまざまな要素が組み込まれたトリコナーサナでは、両足の裏に均等に体重をのせ力強く大地を踏みしめることで、安定した三角が形作られます。また大地と天、それぞれの方向に伸ばした両腕は呼吸するたびにより長く。体幹からの広がりを意識します。
伸ばした四肢、胴体の調和を図ることは心の安定にもつながるのだとか。それではさっそく実践してみましょう。
・ 足は肩幅二つ分くらいに開き、右足(以下前足)はつまさきをヨガマット前のへりに対して直角に。左足(以下後ろ足)は平行に向け、前足のかかとを後ろ足のかかとと一直線に揃える。
・ 両手は肩の高さにあげTの字を作る。息を吐きながら上体を前足の方向にスライドさせ、両腕の伸びを感じながら上体を倒す。
・ 胴体と骨盤は脚の上で一直線をキープ、額と顎は同じ高さに。
・ 脚を入れ替え、反対側も同様に行う。
EASYポーズ:
脚と股関節に柔軟性のないビギナーは、膝を曲げ、親指をつかめなくてもかまいません。
意識すべきは上半身のTの字と胴体と骨盤を脚の上で一直線キープ。
普段の生活においては、体の側面を伸ばすことはなかなかありません。体側を心地よく刺激すれば、消化機能の改善、腰痛の緩和なども望めます。またハムストリングや足首を強化し、胸を開く効果も。
NGポーズ:
お尻が飛び出たり、上体が前足にかぶらないように注意。
体重を下の手で支えないように。
kazuya/柳本和也
Udaya yoga studio 主宰、suria アンバサダー。ライフワークであるサーフィンを通じて、バリ島にてヨガと出合う。帰国後、アシュタンガヨガの権威であるケン・ハラクマ氏に師事。2010年、インド・ゴアにてRolf & marciに師事。都内および神奈川県を中心にレッスンを行い、各種イベントやワークショップにも積極的に参加している。
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【ヨガをはじめよう アーカイヴ】
#01 太陽礼拝 A / B
#02 体幹補強
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【正しいヨガポーズ アーカイヴ】
#01 椅子のポーズ(ウトゥカタアーサナ)
#02 四肢で支える杖のポーズ(チャトランガ・ダンダアーサナ)
#03 上向きの犬のポーズ(ウルドゥヴァ・ムカ・シュヴァナーサナ)
#04 下向きの犬のポーズ(アド・ムカ・シュヴァナーサナ)
(撮影 松田正臣/文 倉石綾子)