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新年あけましておめでとうございます。
本年もonyourmarkを、よろしくお願いいたします。

一月一日。一年の始まりは、新しい自分への第一歩を踏み出す絶好の機会。気持ちを改め、今年の抱負を立てたり、挑戦してみたいさまざまなことへの意欲も高ぶりますね。そんな晴れやかな風が心に吹き込む、迎春。いかがお過ごしでしょうか。

ところで、皆さん「新たな自分」を手に入れるためにはどのくらいの期間が必要か、ご存知ですか? 21日間。それが、人間の身体がリセットされると言われている期間です。細胞が入れ替わる目安、また、新たな習慣を生活に取り入れようとするときの最大の関門なのです。onyourmarkでは、新年を迎えた今日、新たな自分を手に入れるために必要とされる21日間に着目した連載「21days」をスタートします!

初回テーマは「ローフード」。新年は、心身のメンテナンスから始めませんか?
(監修 AI / 文 久恒杏菜)

初回のテーマは、アメリカ西海岸で発祥し、日本ではまだ馴染みの少ない「ローフード」。野菜や果物を加熱しない新鮮な状態で食し、生きた酵素を取り入れることで、代謝を促し、内蔵の負担を軽減。食べ物を広い意味での栄養素として心身に還元していく食の在り方です。また最近では体質改善、デトックス、レース前などの身体のメンテナンスとして、ローフードを取り入れるアスリートやヨギー(ニ)も増えています。

ローフードが身体を動かすうえで必要なエネルギーを消化活動で消耗せずに、パフォーマンス向上にも効果的だと捉えられはじめている昨今。本企画では、ヨガインストラクターであり、ローフードマイスターの資格も持つAIさんを監修にむかえ、ローフードの基礎的な知識や、ローフードが心身にもたらす効果、スポーツとローフードとの関係性などを紹介。

さらに、取り組むスポーツ・アクティビティ、ライフスタイルが大きく異なる3名がチャレンジしたローフード 21daysのレポートもお届けしていきますので、お楽しみに。

連載初回はローフードの基本的な考え方やトライするにあたってのHOW TOをご紹介します。新年は、祝膳や祝酒で疲れやすくなる内蔵にも優しいローフードで、心身のメンテナンスから始めてみましょう。

第一章:ローフードってなに?
ローフードが心身にもたらす主な効能

ローフードとは、“生の食べ物”の意。非加熱もしくは、48度未満の温度で調理された自然の食材を食べることで、野菜・果物などに含まれる酵素を生きたまま体内に取り入れ、本来あるべき健康を引き出し、より快適な生活を送るための食事法というのが、基本的な考え方です。ローフードによって酵素を多く取り入れることで、内蔵に負担をかけることなく、食べ物は速やかに栄養として体内に吸収されていきます。新陳代謝を促進させ、毒素を排出してくれることで、心と身体の健やかな生命力を生み出してくれるのです。

主な効能は以下の通り。
・ 疲れにくくなる
・ 便通がよくなる
・ デトックス効果
・ 冷えの改善
・ 代謝促進
・ 老化防止
・ リラックス効果
・ むくみ解消
・ 良質な睡眠

ただし、この連載を通して1日3食、100%ローフードにしましょう、とはもちろん推奨していません。なぜならば、食事の内容や生活スタイル、その人がどんな毎日を送っているかで取り入れ方も異なるからです。

たとえば、一般的な加熱食の食事をすると消化のためにフルマラソン1回分(約2,000キロカロリー)を使ってしまう、といわれたりしますが、これについてAIさんは次のように話しています。

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「これはあくまで目安であり、その人がその日、どんな体調で、一般的な加熱食とはどんなメニューなのか、そもそもフルマラソン一回で消費するカロリーも、人それぞれなはずで。だから、ローフードは強要するものではなく、1つの便利なツールとして知ってもらえたらな、と思うんです」

また、本企画について、次のようにも話してくれました。
「ローフードは朝だけ、という方もいれば、体調によって摂取する日を選ぶ方もいたり。厳格である必要はないんです。〇〇を食べつづければ、痩せるなどと、一概に言い切れない。食事法は、トレーニングのメソッドと向き合うときのスタンスと同じで、どうつき合っていくことが最も効果的であるかは、人それぞれ。ですから、この21日間で、自分自身がローフードとうまくつき合っていける、その方法を発見できる連載になればいいなと思っています」

体内の酵素が減ると老化の促進が早まる。そもそも酵素って?
まずは、基本知識を知りましょう。酵素には、消化酵素・代謝酵素、そして食物酵素の3種類があります。野菜や果物など、食物に含まれる「食物酵素」は、熱に弱く、摂氏115度(46度以上)の熱で活動が失われ始めると言われています。

食物酵素以外に、人間の身体が自ら分泌する酵素もあります。約3,000種類もあると言われており、食べ物によって必要な酵素を分泌し消化する「消化酵素」、細胞の入れ替えや組織の修復、毒素排出など身体を正常に保つ働きをする「代謝酵素」の2つです。

体内の酵素が枯渇すると、「消化酵素」と「代謝酵素」のバランスが崩れ、代謝が低下し、肌の新陳代謝が滞るなど、老化のスピードが速まります。特に自らが分泌する体内の酵素は、これまで”酵素には限りがある”とされていましたが、酵素にはまだまだ未知の部分が多く、その役割についても日々研究が続けられています。

第二章:HOW TO RAW FOOD
混同されがちなマクロビオティックとなにが違うの?

一般的にローフードとされる食材は、植物性の菜食を取り入れるのが基本です。新鮮な果物や野菜、ナッツや種子類、海藻やキノコ、豆などを加熱せずに食します。「植物性のものを重視する」という部分で、共通するのがマクロビ(マクロビオティック)で、しばしば混同されがちですが、マクロビと大きく異なる部分は調理法。生食のローフードに対し、焼く、煮る、蒸すという調理を経て、身体を冷やさない(冷たい状態では食さない)というのがマクロビです。

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「また、マクロビでは、食材の陰と陽のバランスを重視し摂取するというのもポイントです。それぞれの良い部分があるので、自ら選択できるといいですね。」

取り入れたい食材と控えたい食材
実践にあたって、まずは取り入れたい食材と控えたい食材をチェックしておきましょう。

【主に取り入れたい食材】
・ 新鮮な果物
・ 新鮮な野菜
・ *スーパーフード
・ ナッツ類
・ 種子類
・ 海草類
・ キノコ類
・ 豆類 など

*スーパーフード・・・栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品。あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品。たとえば、アサイーやスピルリナ、カカオ、クコの実、麻の実などが挙げられる。

【主に控えたい食材】
・ 乳製品(牛乳、ヨーグルトなど)
・ 肉類
・ 油類/トランス脂肪酸(マーガリン、ショートニングなど)
・ 白い小麦製品
・ 白い砂糖
・ カフェイン など

ここにあげた控えたい食材について、AIさんは「“絶対に食べてはダメ”という意識を持ってしまい、過度のストレスを感じてしまってはむしろ悪影響」だと言います。ローフードの実践において、一番大切なことは“楽しみながらローフードを摂りいれること”。そのうえで、控えたい食材を減らしていくことがより効果的なのです。

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「控えたい食材は絶対に食べてはいけません、というわけではありません。控えたい食材を減らすことで、より効果的なんです。ローフードの実践において、一番大切なことは楽しみながら摂りいれること、(太字にしたい) 過度のストレスはむしろ悪影響なんです。控えたい食材を食べたら逆効果では? という疑問を持つ方もいるはずです。でも、スポーツもケガをしてしまったら元も子もないのと同じ。ローフードにチャレンジして体調を崩してしまうのではなく、少しずつ効果を感じる取入れ方が良いと思います。オススメは、21日間は身体と相談しながら、動物性のものや加工食品を少し控えて、自分に合う取り入れ方をみつけてみてください」

食材はなるべくシンプルに、食べる順番に注意しましょう
正しい食事の在り方として、「バランスよく食べましょう」という言葉を耳にしますが、必須栄養素の定義は、必ずしもすべての人にとっての健康な食事の定義ではないのかもしれません。普段の生活スタイルや食事内容にもよりますが、バリエーション豊かにさまざまな食材を摂ることは、ときには、消化に体力を使う食事法でもある、という見解もあります。食材によって消化の時間は異なり、消化が遅い食材と消化が速い食材をランダムに食べてしまうことで、消費されるエネルギーは増えていきます。

よって、ローフードでは、摂取する食材の種類を、なるべくシンプルにすることをオススメします。

食べる順番は、次のように。

肉、魚と炭水化物を摂る場合は、一番最後に炭水化物・お米を食べましょう。例えば、焼き肉屋さんに行ったとしたら、一番最初にサラダ、次に焼き肉、最後にごはんを食べる。それだけでも消化・吸収の効率はまったく違います。また肉類と魚類を同時に摂るのは、消化不良の原因にもなるのでどちらかをチョイスすることをオススメします。

食材摂取のワンポイントアドバイス
・ 空腹ではないときの食事は避けましょう。

・ 生のナッツは、種類によって異なりますが、柔らかいものは2時間〜、硬いもの(アーモンドなど)は8時間〜12時間浸水させてから食しましょう。*浸水が終わったら、ナッツを良く洗ってから、用途によってそのまま使ったり、乾燥させてから使います。

(*浸水→生のナッツには酵素抑制物質が含まれており、消化吸収を上げるためには酵素抑制物質を浸水によって、取り除く必要があるためです)

・ 果物の消化にかかる時間は早いもので、大体15分ほど。スイカやメロンは単体で摂るのが一番消化がスムーズです。他の果物と混ぜるとその果物の消化を待たなければ、消化されないからです。また、甘いものと酸っぱいものは分けて摂取するのがおススメです。

・ 咀嚼をしっかり行いましょう。特に玄米や雑穀などの穀物はよく噛んで、豊富に含まれるミネラルを効率的に取り入れましょう。

・ お肉を摂る場合は、炭水化物を少なめに。

・ お砂糖、小麦製品は精製されていない(栄養素が失われていない)製品を選びましょう。

・ 水分を積極的に摂取しましょう。(お水は1日2リットルが目安です)

体内リズムと食事の時間のはなし
取り入れた食べ物を効率よくエネルギーに変えるためには、人間本来の体内リズムを尊重しましょう。それぞれのライフスタイルによっては、理想の体内リズムの時間帯に合わせることが難しい場合もあります。その場合は、起床から就寝までのリズムをなるべく一定にして、以下のような時間割を意識してみてください。

ストレスを軽減し、楽しんで続けるために
ローフードは、義務感やストレスを抱えて実践する必要はありません。心身をリラックスさせ、身体の中をデトックスするためのひとつのツールとして、体験してみてもらいたいものです。楽しんで続けるための基本的なアドバイスをいくつかご紹介します。ローフードとともに、ぜひ取り入れてみてください。

・適度な運動
日常にとりいれているスポーツ、ストレッチ、なんでも構いません。無理のない範囲で身体を動かして、血行促進とリフレッシュ!

・1日6-8時間の良質な睡眠
22時〜2時のゴールデンタイムに少しでも眠れるよう心がけましょう。

・深呼吸
深呼吸はときに万能薬です。

・エッセンシャルオイル
天然のオイルでセルフマッサージしたり、気分に合わせて効果的に取り入れると身体と心のリラックスにつながります。

第一回の記事はここまで。今回、ご紹介したローフードの“原則”すべてをルールと考えてしまうと「ちょっと面倒くさいかも」と思われるかもしれませんが、大切なのは新たな食の視点を楽しむことです。

次回(近日公開)は、スポーツとローフードの関わり方やスポーツタイプ別のおすすめローフード食材をお伝えし、実践スタートへと進みたいと思います。

監修者: AI
2003年、オーストラリア滞在中にヨガと出会う。ヨガをより深く学ぶためリストラティブヨガ、マタニティヨガ、タイヨガボディワークなど、様々な資格を取得。現在はブランドPRのかたわら、すべてのスポーツとリンクするヨガをたくさんの人に楽しんでほしいという思いから、「C-Flow」での週末クラス、プライベートレッスンを担当。ドテラ・アカデミーディプロマを取得、JLBA認定ローフードマイスター、JSA認定トップ・スーパーフードマイスターとして、“ココロとカラダが健康に生きるライフスタイル” をテーマに幅広く活動中。onyourmarkでは、様々なワークショップやレッスンをレポートする連載や、ヨガのコンテンツを中心にライター、ブロガーとして参加。