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鹿児島料理に欠かせず、伊豆半島の西側でもよく食べられる青魚といえば、「きびなご」。鹿児島で帯を“きび”と呼ぶが、きびなごにある美しい銀色の縞模様が帯に似ていることが名前の由来である。
インド洋や西太平洋などの亜熱帯地域に生息する魚。日本では鹿児島県を中心に、伊豆半島以西に生息しており、関東では鎌倉を中心によく穫れる。今の時期から8月にかけて、入り江や岸の近くに産卵が始まる。

体長10㎝前後のニシン科の青魚で旨みも強い。また骨が柔らかく子どもや高齢の方も安心してまるごと食べられる。骨や歯を丈夫にするビタミンDや、タンパク質の代謝を促すビタミンB6、貧血対策に摂りたいビタミンB12も豊富だ。

しっかりとした味わいなので、あえて調理などをせず、シンプルに三枚卸しでいただきたい。甘み好きな鹿児島県ではまろやかな酢味噌に絡めて食べるのが主流だが、きりっと引き締まった生姜醤油につけてもおいしい。あるいは塩炊きにして、九州でおなじみのかぼすなどを垂らせば、爽やかな酸味が旨みを引き立ててくれる。