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秋のお楽しみといえば、ほっくりと甘い栗。木から落ちた実が石のようであることから、小石を意味する古語“クリ”から名前がつけられたという。青森県の三内丸山遺跡から栗が見つかったことから、古くより食べられてきた日本の栗。中国栗・西洋栗・アメリカ栗とは実の水分量などが異なり、日本の栗は食用部分のあくが少なく、しっとりとして食べやすい。また実の粘りが強いので、茹でて調理するのに向いている。

そぼろ状にした栗きんとんをお餅にまぶした「栗粉餅」は、お手軽版なら家庭でも作れる。まずは栗粉作りから。圧力鍋で殻付きの栗約500gを蒸したら、中の果実をスプーンでこそぎ、和三盆糖(またはきび砂糖)30〜40gと塩少々を加えて、そぼろ状になるまでマッシュしておく。次に白玉だんごを作る。ボールに白玉粉120gと砂糖約20gを入れ、水150ml前後を少しずつ加えて、よく練って混ぜ合わせる。普段の白玉団子より柔らかめにするのがポイント。それを一口サイズに丸めたら、中央を指先で押しつぶして平らにしただんごを茹でる。最後に皿の上に水気を切った茹でたてのだんごを盛りつけ、栗粉を上からかければ完成。

食事時には栗のポタージュを。食べやすく切った葱を香りが出るまでバターで炒めたら、むき栗適量と水出し昆布2%を入れて、栗が柔らかくなるまで煮る。最後に牛乳か豆乳でのばし、ポタージュ状になるまでミキサーにかけてできあがり。