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一年中、酒場やスーパーに出回るししゃもの大半は類似したカラフトししゃも。日本固有種の“本物のししゃも”は北海道の太平洋沿岸に生息。10月〜11月中期までの短い期間しか穫れない、たいへん希少な魚なのだ。意外と知られていないが、ししゃもは川を遡る習性をもつ。そのためししゃも漁は遡上する川で桁網を使って行われる。

ししゃもといえば“子持ち”であることが価値とされる風潮はあるが、実は子持ちの雌に限らず、雄も美味。雌ならプチプチとした食感が楽しめる一方、雄は脂ののった旨みのある身が特長だ。

シンプルな塩焼き以外にも、おいしい食べ方はいろいろある。焼いたししゃもを、刻んだネギとピーマンを入れた出汁醤油に漬けたものは、しみじみと味わい深い。またビールのアテにぴったりなのがアーモンドフライ。ししゃもに卵白を絡めて、アーモンドスライスをまぶして揚げれば完成。