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「速くなるための、すべて」を掲げ登場するAdidasの新しいADIZEROシリーズ。onyourmarkでは製品の発表を前に開発者・キーマンへのインタビューを敢行。シリーズはどんな進化を遂げたのか、どんな背景から開発されたのかに迫ります。

新しいADIZEROシリーズのラインナップ

この度発表されたADIZEROシリーズで注目は3アイテム。トップモデルのADIZERO ADIOS PRO 2はハーフ世界記録を樹立した前作の基本性能はそのままに、細部をアップデート。もちろん、5本骨状のカーボンバー「エナジーロッド」を搭載している。

ADIZERO ADIOS PRO 2 製品ページ
shop.adidas.jp/products/FZ2477/

ADIZERO ADIOS PRO 2(アディゼロ アディオス プロ 2)¥26,000(税込)
5本骨状カーボンバー「エナジーロッド」が埋め込まれたソール。パーツごとに硬さが調整され、爆発的な推進力を生み出してくれそう。

これまでの既成概念を壊すという意味では、最も注目に値するのがADIZERO PRIME X。なんと「エナジーロッド」に加えてさらに3本骨状のナイロンバー「エナジーブレード」を搭載。ADIZERO ADIOS PRO 2よりも、テクノロジーを盛り込んだ意欲作と言える。

ADIZERO PRIME X 製品ページ
shop.adidas.jp/products/G54976/

ADIZERO PRIME X(アディゼロ プライム エックス)¥36,300(税込)
5本骨状カーボンバー「エナジーロッド」と3本ナイロンバー「エナジーブレード」の組み合わせでテクノロジーの限界を追求したソール。蹴り出し時のさらなる推進力が期待される。

優れたクッション性をもつレース・トレーニング万能モデルのADIZERO BOSTON 10も正統進化を遂げた模様。このシューズによって、多くのランナーがadizeroが誇る「エナジーロッド」を体感できることでしょう。

ADIZERO BOSTON 10 ユニセックスモデル製品ページ
shop.adidas.jp/products/FY4079/
ADIZERO BOSTON 10 ウィメンズモデル製品ページ
shop.adidas.jp/products/FY4080/

ADIZERO BOSTON 10(アディゼロ ボストン 10)¥15,400(税込)

開発者インタビュー「みんな履いた途端に笑った!」

onyourmark(以下OYM):「速くなるためのすべて」に関して、アディダスが考える速さを実現するための要素として重要視しているものはなんですか。そしてそれは今作でどう実現していますか?

メラニー・クノップ(コンセプト・テスティング担当):ADIZERO ADIOS PRO 2において、ミッドソールの形状を変更しました。エナジーロッドがよりわかりやすくなったと思います。アッパーも最適化を追求し、フィット感を向上させました。アスリートにとって邪魔なものを取り去るということを重要視しています。ADIZERO ADIOS PRO 2は長距離をより速く走りたいアスリートのためのデザインです。

OYM:一方でPRIME Xはテクノロジー満載といったモデルですが、ADIOS PRO 2との違いはどこにありますか?

クノップ:PRIME Xはイノベーション・テクノロジーの頂点にあるモデルです。デザインに制約を設けず、エナジーロッドにエナジーブレードまで追加しています。規格外のトップランナーのためにデザインされたシューズです。

OYM:もう少し具体的に2足のターゲット層の違いを教えてもらえますか。

クノップ:これらのシューズは、ターゲットが違います。ADIOS PRO 2は、アスリートのためのシューズです。世界陸連の規格を満たすものになっており、公式レースのための一足ですね。PRIME Xはランナーで、特別な一足を探している人のためもの。アウトソールも耐久性に優れ、ソールにはより高さと厚みがあります。ターゲットとなるランナー層が違うのです。

OYM:アディダスではサステナブル指標をブランドとして掲げられていますが、そのことがテクノロジー進歩の足枷になっている側面はないのでしょうか?

クノップ:サステナビリティについての言及をいただき、ありがとうございます。アジェンダのひとつとして、アディダスは全ての製品においてサステナブルになりたいという思いを掲げています。今作でも、リサイクル素材をベースとしたサステナブルなアッパーを使うなど追及の途中にあります。将来的に見れば全てサステナブルになると言えると思います。

OYM:シューズ開発にあたり、イベントやレースが少なくなり、実戦データが取りづらくなっているかと推察しますが、そのことが開発にどんな影響をもたらしていますか?

ファビアン・シュヴァイツァー(アスリートサービスグローバルディレクター):コロナ禍は問題ではありますが、一方で素晴らしい機会も与えてくれました。9名のアスリートを本社に招き、メラニーと私ですね、モーションキャプチャーやスプリントテスト、バイオメカニクスのテストを一緒に行いました。このようにアスリートを内から外まで理解して、将来的にももっとプロトタイプを増やしていきたいと考えています。

また、このようなテレビ会議ですごく主観的なフィードバックをもらったりとか、何がニーズなのかをすくい上げるというプロセスを繰り返しました。シューズの開発にあたり、運動生理学や物理学、生物学的な測定を行うテストイベントを開催しました。ここで初めてADIOS PRO 2を手にした人もいましたが、彼らから、前作adios Proからの洞察を得てADIOS PRO 2をより軽量にしていく作業を行いました。履いた途端に笑ったんです! みなすごくモチベーションが上がったんですね。

それから各人で走ってもらいました。後でコーチから聞いたのですが、あるアスリートは今冬にパーソナルレコードを打ち破ったそうです。チームとしてこの達成をすごく誇りに思います。開発に携わった人間として、アスリートが自信を持つことに貢献できたことを嬉しく思っています。

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