各ローカルでランナーを支えるランニングチームにインタビューすることで見えてくる世界のランニングのトレンド。メルボルンで2014年にスタートした〈AM:PM.RC〉の結成のきっかけは東京での出会いだった。
インタビューに答えてくれたのは創立メンバーのBen Clement。フォトグラファーとしての側面も持つ。@benclement_
– AM:PM.RCが結成された経緯を教えてください。
2014年に東京を訪れ、AFE(Athletics Far East)と出会ったことが結成のきっかけです。それまでも私は走ることに楽しさを感じてましたが、同じ志を持つクリエイティブな人たちが集まって、一緒に走るということに刺激を受けたんです。同じようなことをメルボルンでもできると思い、他のファウンダーであるダンやニックと話した後、AM:PM.RCをスタートさせることにしました。
結成してもう8年。現在関わっているクルーは非常に優秀な人たちばかりです。Bridge The Gapのムーブメントとは今でもつながっていて先駆者たちには敬意を感じています。
時間を経てチームは進化してきましたが、クリエイティブな思考を持ち、同じ志を持つ人たちが集まって走り、つながるという当初の目的は今も変わってないです。
– AM:PM.RCの理念はどのようなものですか?
私たちの哲学は、ランニングに終わりはなく、単に興味がある場所に留まるということ。つまり、私たちの活動の大きな部分は走っていないときに巻き起こるものなんです。クルーがコミュニケーションする中で刺激的なアイデアやつながりを生み出す場所になっていることが重要ですね。
– メンバー構成は?
美しく多様な顔ぶれが並んでいます。世代は20代前半から30代後半までと幅広く、アーティスト、デザイナー、建築家、医師、エンジニア、経営者など、人生の様々な局面を生き、働き、探求している人たちです。パーティーやダンス、DJが好きな人もいれば、ヨガやサイクリング、料理が趣味の人もいます。興味の幅は広く、様々なバックグラウンドをもつ人々が、とてもユニークなつながりを作り上げていると言えますね。
– メンバーになる条件は?
興味を持った人はすべて歓迎です。45分ほど止まらずに走れればOK。他者を尊敬し、配慮すること、そして、風通しの良さが我々の重要な価値観で、常にそういったことを大切にしています。
– グループの主な活動はどんなものですか?
2週間に1度、簡単な距離を走りながら、みんなで交流する機会を設けています。そして、木曜日の朝にメインのワークアウトであるトラックセッションを行ってます。
– メンバーに人気のあるギア?
それぞれがスタイルに誇りをもってます。全員が流行りのものを身につけるのではなく、自分が一番心地よいと思うものを選ぶことで自分らしさを表現してますね。ヴィンテージのランニングギアや、DOXAやErnioldのようなインディーズブランドのものなどが選ばれてます。
– チームで印象に残るエピソードがあれば教えてください。
メルボルンマラソンに取り組んだり、ランニングリトリートを企画したり、大きなイベントの時は、みんなとにかく楽しんでます。アイデアや意見、それぞれのスタイルを持ち寄ると、結果的にかなり変わったものになることがあります。我々は常に一般的ではない方向に自分たちのアイデアを弾けさせることを目標としてきました。すべての人の声を聞いて、そして、みんなのアイデアが活かされるようにする。それが私たちのチームの大きな特徴です。