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市民ランナーからプロアスリートまで、ファンの多かった〈ナイキ ペガサスターボ〉が、〈ナイキ ペガサスターボ ネクストネイチャー〉として復活した。発売早々、手に入りにくくなったこの人気製品について、これからの長距離界を背負って立つ“ネクスト ジェネレーション”である、相澤晃選手に聞いた。

ペグターボが戻ってきてくれて嬉しい

―まず、最初にシューズのお話から聞いていこうと思うんですけど、相澤選手にとって、ナイキペガサスターボはどんなシューズですか?

本当にいろんな用途で使えるシューズで、もちろんジョグは基本中の基本なんですけど、流しとか速いペースで短い距離を走る練習でも使いやすいシューズでした。復活してくれて嬉しいです。

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―しばらく無い間は寂しかったですか?

かなり寂しくて(笑)。本当に復活してくれて、これからますます練習に熱が入るかなと思います。

―今までペガサスターボを好きで履いていて、今度のネクストネイチャーは、実際履いてみてどうでしたか?

新しくなってどう変わったのか?と思ったんですけど、前のモデル同様すごく履きやすく、スピードも出しやすくて、本当にいいシューズだなと感じました。素材なども新しくなっていると思いますが、履き心地も前以上にすごく良くなっていて、環境にも配慮した良いデザインですし、何よりもとても履きやすいシューズで、かなり気に入ってます。

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―相澤選手にとってのシューズは、レース本番、練習、トラック、ロードといろんなシチュエーションがあると思うんですけど、どんな履き分けをしていますか?

主に5足を履き分けています。レースシューズだと、トラック競技では〈ナイキ ズームX ドラゴンフライ〉、ロードレースだと〈ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト% 2〉を履いています。やはり、〈ドラゴンフライ〉はスパイクの中でもお気に入りのシューズで、すごく走りやすいですね。〈ヴェイパーフライ〉も、大学時代からロードで走る機会が多かったので、自分にとって欠かせないシューズの一つです。ジョグシューズは〈ナイキ ズームX インビンシブルラン フライニット 2〉と〈ナイキ エア ズーム ペガサス 39〉、そして〈ナイキ ペガサスターボ ネクストネイチャー〉を使ってます。

―ジョグシューズを3足というと、どういう使い分けなんですか?

〈インビンシブルラン〉は、ロードを走るのに適したシューズで、厚みもありクッション性もあって、脚へのダメージが少ないシューズだと思います。長い距離を走る時や、ちょっと遅く走りたい時に履いています。〈ペガサス〉は、不整地や芝といったところで主に使っていて、薄い分どうしても脚への負担が若干〈インビンシブルラン〉よりはありますが、安定してるのですごく履きやすいです。〈ペガサスターボ ネクストネイチャー〉はロードも不整地も走れて、バランスのいいシューズという感覚です。その他にも、流しやアップの時にも履いていますし、速いジョグをしたいときにも最適です。スピードもペガサスよりスピードを出しやすくて、これからもっと使っていきたいなと思います。

―〈インビンシブルラン〉もいいですよね。

〈インビンシブルラン〉は、怪我しないですね。あれを履いてから、僕怪我して無いですかね。

―動き作りでも〈ペガサスターボ ネクストネイチャー〉を着用しますか?

動き作りでは、〈ペガサス〉を履いたり、〈ペガサスターボ ネクストネイチャー〉を履いたり、色々使い分けています。動き作りの時にもダッシュとかするので、〈ペガサスターボ ネクストネイチャー〉は、そういう時にスピードを出しやすいと思います。

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―この〈ペガサスターボ ネクストネイチャー〉をどんな人に勧めますか?

陸上をこれから始めたいという人に対してもそうですし、本格的に競技をやっている長距離選手にも勧めたい一足です。クッション性もあってスピードも出しやすいシューズなので、いろんな場面で使えるシューズとしてお勧めしたいです。それに環境に配慮したシューズというところも嬉しいです。

競技をつなげていくこともサステナビリティ

―今もサステナビリティのお話をいただきましたけど、普段サステナビリティに関して考えていることはありますか?

買い物に行く時も、(賞味期限の短い)一番前の商品から取るようにしていて、やっぱり無駄なものを無くすとか持続可能なものを大事にすることが大切ことだと思っているので、これからもそういうことに気をつけて生活していきたいなと思っています。

―将来的に指導者も視野にいれていらっしゃるようでしたが、将来の子供たちに向けてサステナビリティについても指導をしたいなどのイメージはお持ちですか?

陸上もそうですが、持続していったり繋げていくことが大事だと思います。こういうことがサステナブルにつながることだと思いますし、地球のことを考えるのももちろんですし、僕たちがやってきたことをバトンとして渡して行けたらいいなと思っています。

―競技をつなげていくということもサステナブルなんですね。

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ロングスパートに注目してほしい

―次は、競技のことと相澤選手のことを。今フォーカスしているのは10,000mですよね。この競技の魅力はどんなところにありますか?

10,000mは、トラック25周という一見すごく長い距離をひたすら走るような競技だと思いますが、いざ本当に集中して走ってみると一瞬にして終わってしまう競技です。本当に集中力を切らさずに走らないときつい競技。ただ、その分走り終わった後の達成感はものすごくあります。TVや雑誌で見るようなトップ選手とも走れる貴重な種目かなと思います。

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―観どころはどんなところですか?

ラスト2,000mとか3,000mの駆け引きは、ものすごく見応えがあると思います。

―10,000mを走るご自身の強みはどんなところですか?

僕は持久力がある選手だと思っているので、ロングスパートには自信があります。今まで勝ってきた日本選手権2つともラスト2,000mからスパートして勝ててるので、これからもロングスパートに注目してほしいです。

―一方で、まだ自分の中で改善できそうな、伸び代だと思うところはありますか?

もちろん世界で通用するためにはラストスパートの力がもっと必要だと思っています。世界はラスト2周からが勝負ですが、ラスト2周や1周はまだまだ自分に足りないところなので、パリまでにその辺りの力をつけていきたいです。そのために中距離のようなスピード練習を行ったり、短距離のようなドリルやトレーニングを行っています。

―成果は出ていますか?

はい、昨年の12月からトレーニングを始めて、今年の日本選手権でも勝つことができたので、トレーニングの成果が出てるのかなと思います。

哲学は「楽しんで走ること」

―競技の面で、近い目標と少し先の目標を教えて頂けますか?

近い目標でいうと、2年後の10,000mで世界と勝負し、入賞することが目標です。トラックは世界との差が大きい種目ではあるんですけど、ここで自分が諦めてしまったらますます世界との差は広がってしまう一方だと思います。これからの選手のためにも、自分がその差を広げられないように、うまく走って襷を繋げられたらいいなと思っています。

遠い将来の目標でいうと、マラソンでメダルをとったり、日本記録を出すことが目標です。陸上を始めてからの1番の目標でもあるので、そこは絶対達成できるように頑張りたいなと思っています。

―そのステップとして、10,000mをしっかりやっていこうということですね。

先日の大会見てても、トラックのスピードがないと、マラソンでは勝負できないなっていうことを痛感したので、まずは10,000mでスピードを身につけて、マラソンに活かせればいいなと思います。

―すでに指導者を視野に入れてらっしゃるとうかがったんですけど、これまでの先生やコーチとのエピソードがあれば。

東洋大学時代の監督である酒井俊幸監督にはすごく感謝しています。陸上だけでなく、陸上以外のことも学ばせていただき、自分を変えてくれた恩師でもありますし、本当に感謝しきれないです。卒業するときに監督からは「自分の哲学を持つように」とアドバイスをいただきました。酒井監督は在学時から自分やチームメイトに「凡事徹底」であったり、「その一秒を削りだせ」など、選手を鼓舞するような言葉をかけてくださって、自分もそういう指導者でありたいなと思っています。

―自分の哲学を持てと言われた中で、相澤選手としての哲学はありますか?

僕の哲学は、「楽しんで走る」ということです。走っている瞬間はきついんですけど、でも楽しさを忘れずに走ることが僕の中で大切だと思っていて、本当にいつも笑顔で走ろうと心に決めて走っています。

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―将来、自分がなりたい理想のランナー像を教えてください。

自分はエリウドキプチョゲ選手のようになりたいなと思っています。人としても尊敬できますし、走りの面でも世界一のランナーだと思っています。マラソンで活躍したいと思っているので、キプチョゲ選手のようになりたいと思っています。実際にキプチョゲ選手に会う機会があり、彼に質問させてもらったんですけど、本をたくさん読んでいて、陸上以外にも知識を得てそれを陸上に生かすことの重要性を教わりました。

―いいですね。相澤選手にもそういう匂いを感じます。これからの活躍に期待しています。

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AKIRA AIZAWA

1997年07月18日生まれ
所属:旭化成
出身地:福島県
出身校:須賀川市立長沼中(福島)→学法石川高(福島)→東洋大学
自己ベスト
10000m: 27:18.75(2020.12 日本選手権)
5000m:13:29.47(2021.5 READY STEADY TOKYOー陸上競技)
主な代表歴:オリンピック(20東京)
日本記録保持種目:10000m