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緑茶は様々な健康的効果がある万能なハーブの類いと考えられています。
ただ、こと緑茶がコレステロール値に関して数値化できるような効果が見られるかどうかに関しては、様々な議論があるようです。

効果があると主張する人たちは、緑茶が心臓に良いのはポリフェノールが多く含まれているからで、そのポリフェノールがコレステロールが内蔵に吸収されることを防ぐと言います。一方、その論に懐疑的な人たちはたとえそうだとしても非常に小さな効果しか期待できず、むしろお茶を多く飲んでしまう副作用のほうが大きいだろう、と反論します。

この件に関してはこれまで多くの研究が行われており、様々な結論が報告されてきましたが、今年に入ってある研究チームが多角的な分析を行い、決定的な結論に至ったそうです。
業界誌で発表された1,100人が参加した彼らの調査では、被験者は数ヶ月にわたって毎日、緑茶か偽薬のどちらかを飲み続けました。

その結果、緑茶を飲み続けた人たちは確かにコレステロール値に変化が見られました。ただ、その変化はとても小さなものでした。LDL(いわゆる悪玉コレステロール)は1デシリットルに対して2.2ミリグラム、つまり約2%減少したに過ぎず、HDL(善玉コレステロール)には影響は見られなかったそうです。

結論としては、効果がなくはない、ようです。ただし、緑茶に含まれるECGC(没食子酸エピガロカテキン)という成分が、抗凝血剤やボルテゾミブという抗がん剤の働きを妨げるという副作用も報告されています。あまり多く飲み過ぎるのも考えもののようですね。

The New York Timesより/リサーチ 坂野晴彦)