(監修 石川三知(Office LAC-U 代表、スポーツ栄養アドバイザー)/イラスト 越井隆/文 黒澤祐美)
鶏肉を神のように崇拝するアスリートは数多くいる。
確かに鶏肉には高い抗酸化作用を持つイミダペプチドが含まれ、疲労回復にひと役買うことは間違いない。
だが問題は、鶏肉に偏りすぎてしまうこと。
一口にタンパク質といっても、食材や部位によってアミノ酸の構成比率に差がある。
鶏のムネ肉ばかり食べると、摂取できるアミノ酸の構成は鶏のムネ肉用の構成。
人の身体作りに不足するアミノ酸が出てくるのも当然だ。
効率のいいタンパク質合成を狙うには、鶏だけでなく、牛、豚、魚、大豆と、動物性と植物性のバランスを考えつつ、多種類のタンパク質を摂ることが大切。
ちなみに週に4〜5回30分程度の運動をする人に必要なタンパク質量は、体重1kgあたり0.8~1.1g/日。
断続的な高強度トレーニングを行う場合は1.4~1.7g/日がタンパク質の適正必要量となる。
人が1回の食事で吸収できるタンパク質の量は約20gであることを考えると、ベースとなる3食の食事がいかに大切かがご理解いただけるだろう。
監修: 石川三知
Office LAC-U 代表、スポーツ栄養アドバイザー。山梨学院大学スポーツ科学部非常勤講師。日本オリンピック協会強化スタッフを歴任し、フィギュアスケートの高橋大輔選手、競泳の渡部香生子選手などオリンピック選手をはじめとするアスリートの栄養をサポートする。栄養に関する著書も多数。
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