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衣服だけでなく、道具もまた、人間の行動範囲を広げるのに欠かせないアイテム。

五体に備わらない機能を補い、潜る、飛ぶ、滑る、攀じ登るなど、どんな動物もかなわないマルチな移動を実現するのだ。

新たな道具を発明するのもよし、素材が進化すれば既存のギアの可能性もまた広がる。

もっと遠く、もっと高く、もっと深く、自然の中へ。地球上あらゆる場所へと動き回りたい、その本能があるからこそ、私たちはさまざまなギアを生み出すのだろう。

MARSYAS-FRONTIER / CW-250

アラスカが荒野と形容され、多くの野外活動愛好家たちを惹きつける理由、それは道らしき道のない原野が広がるうえ、雪融け水によって湖沼や河川が牙をむき、行く手を遮るからだろう。

日本にいるとピンと来ないかもしれないが、急流の沢や広大な河川が旅人の地図に制限を設けることは、国土の広い国ではさほど珍しいことではない。パックラフトは、その制限を取り払ってくれる自由のボートだ。

普段はバックパックに背負えるサイズにまでコンパクトに折り畳め、中に空気を入れて膨らませれば浮力に富んだ移動手段へと様変わり。どうやって空気を入れる? インフレーションバッグと呼ばれる大きな袋が付属するので、ふいごのように利用して船体へと空気を送り込む。

アラスカでの移動手段として発祥したというこの自由の道具を背負えば、地図上の空白地帯はあらかた塗りつぶされていくことだろう。

〈MARSYAS-FRONTIER / CW-250(Camo/210D)〉¥121,000-

Petzl / スイフトRL

人類にとって闇夜が完全なタブーでなくなったのは、いつ頃からだろうか。古くは松明(たいまつ)、中世以降はランプ、昼間のようにはいかないまでも、必要に応じて活動することが可能になった。

そして現代は、充電式リチウムイオンバッテリーで作動するLEDライトが目の前の道を照らしてくれる。重量100gで、最高出力が900ルーメン。〈Petzl社〉中でも最高出力のヘッドライトだが、その真価はリアクティブライティングモード、すなわち自動調光機能にある。

内蔵のセンサーが周囲の光を感知して解析し、光量を調整して最適なライティングを自動照射してくれる。開けた場所で遠くの路面に目を向けるときは、100mよりも先まで届く900ルーメンの強力な光をフォーカスしてピンポイント照射。手元に地図を広げれば、控えめな光を幅広く照射する。

全自動調整の結果、過剰な電力消費を抑えることができ、設定によっては一つの充電池で一晩をやり過ごすことも難しくはない。
自分の頭には賢い相棒が乗っかっている、そう思えば闇夜のエクスプローリングも心細くない。

〈Petzl / スイフトRL〉¥15,950-

Black Diamond / ディスタンススパイク トラクションディバイス

履き物は行動範囲を広げる優れた道具だが、スリッピーな雪や氷の上はさらなるギアが必要かもしれない。

滑り止めの役割を果たす鉄製のツメを備えたクランポンは、安全かつ快適に移動するための最重要なオプションとなる。氷を噛む前ツメを備えたクライミング用クランポンや、アイスアックスなどの道具を使えば、垂直にそびえたつような岩壁であれば、むしろ凍てついた状況の方が登りやすいということも。

〈Black Diamond〉はさまざまなレベルに向けたクランポンをバリエーション豊富に取り揃えており、中でも本品はマウンテンランナーのジョー・グラントが開発に携わったディスタンスコレクションの位置づけ。

軽量かつコンパクトに収納でき、一方でツメの数は14本と、いわゆる軽アイゼンと比べ、はるかに充実したスパイク数設定となっている。

つま先側がソフトシェル製のカバーになっており、面でフィットさせるとともにつま先側からの雪の侵入をシャットアウトする狙いも。雪山を遊べるフィールドにし、スピーディに駆け抜けるための工夫が凝らされている。

〈Black Diamond / ディスタンススパイク トラクションディバイス〉¥12,320-

cressi / デュークドライフルフェイスマスク

水中遊泳を手軽にアシストしてくれるシュノーケリング用マスクでは、何年か周期で新しい素材、製法によるトレンドが起こっている。目下の注目を集めているのは、このようなフルフェイスタイプのマスク。

通常のシュノーケルでは口呼吸しかできないところ、フルフェイスマスクは顔全体を覆っているため、鼻と口の両方から呼吸できるのが最大の特徴。陸上と同じ呼吸で水中世界を覗けることは、アクティビティのハードルを大きく下げてくれる。鼻・口部分とそれ以外はマスク内で分けられている。だから正しくフィットすれば鼻息でゴーグルが曇ってしまうこともない。

視界は180度のワイドビュー。カラフルな魚たち、サンゴや海底の造形美をワイドな視界で存分に味わえる。一緒に遊泳している仲間も視野に入りやすく、その表情までくっきりと視認できる様はSNS向きか。

鼻を摘まんでの耳抜きができないため、海底深く潜るような使用法はNG。それでもイタリアの老舗ダイビングメーカーが手掛けるフルフェイス型であれば、何かと安心だ。

〈cressi / デュークドライフルフェイスマスク〉¥8,800-

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