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Stravaは、毎年年末に発表するスポーツのトレンドデータ「Year in Sport」を、インパーソンイベントでプレゼンテーションしました。世界で1億人以上、日本においては今年100万人を超えたStravaのビッグデータから解き明かされた年次報告の内容はこちらの記事でご覧ください。

イベントでは、コロナ禍で最盛したスポーツトレンド「コネクテッドフィットネス」をテーマにトークセッションが行われました。登壇者は、株式会社SOTOE代表取締役プロデューサーの千葉達雄さん、バーチャルサイクリングアプリ「Zwift」シニアカントリーマネージャーの福田暢彦さん、Podcast「Replicant.fm」のKentaroさん。

いまやプロだけでなく、市民アスリートにとっても新たな楽しみ方をもたらす「コネクテッドフィットネス」について、業界に深く携わる3名はどのように捉えているのでしょうか。

〈登壇者紹介〉
千葉達雄さん (株式会社SOTOE 代表取締役プロデューサー)
2012年、伊豆における新しい旅行コンテンツの創造のため、「伊豆トレイルジャーニー」(通称:ITJ)を企画・プロデュース。2013年、伊豆市内に株式会社SOTOEを設立し、代表取締役プロデューサーに就任。伊豆半島からアウトドアカルチャーの発信を目指している。UTMFの共同代表でもある。

福田暢彦さん (Zwift Japanシニアカントリーマネージャー)
インドアのサイクリングを楽しめる、オンラインフィットネスプラットフォーム「Zwift」でPR、マーケティング、ローカライゼーションを担当。仮想空間の中で世界とつながりチームと一緒に走ることで、高いモチベーションを保ちながら楽しくフィットネスができるのが特徴のサービスを展開している。

Kentaroさん 「Replicant.fm」
カルト的な人気を誇るPodcast番組「Replicant.fm」ファウンダー/ポッドキャスター。
走る練習、乗る練習、飲む練習。アウトドアアクティビティと、それを取り巻くカルチャー、コミュニティに精通。番組は毎週月曜朝7時に配信中。

(モデレーター:Strava Japan カントリーマネージャー 三島英里さん)

「コネクテッドフィットネス革新」スポーツの環境は変化している?

三島:Stravaは2009年に創業し、間もなく15年目を迎えるサービスになろうとしています。つまり少なくともそれだけ前からコネクテッドフィットネスの環境は存在しているんですが、最近ではパンデミックの影響や、テクノロジーも進化してきて、凄い速いペースでその環境が変わってきています。

1つ目のトークテーマは、「この数年でコネクテッドフィットネスの環境はどのように変化してきたのか?」です。まずはアイスブレイクが得意そうな福田さんからお答えいただければと思いますが、いかがでしょうか。

福田:「コネクテッドフィットネス」という言葉は、僕も実はあんまりよく分かっていないくらい定義が広いものなのかなと思っています。「Zwift」は簡単に言うと、自分の部屋の中に自転車を持ち込んでネットでつないで世界中とオンラインでレースしたり、トレーニングしたりできますよ、というものです。

昔からインドアで自転車のトレーニングをする人は結構いるんですけど、やっぱり大きく違うのはネットでつながって、遠くにいる友人や知らないプロと一緒に走れるというところです。皆さんも経験あるかと思うんですけど、運動は一人でやっていると続かないな、やめてしまおうかというポイントがあるかと思うんですけど、Zwiftは世界中のみんなとつながることがモチベーションにつながるというか、「Year in Sports」にもあったように、やっぱりつらいワークアウトもレースもみんなと一緒にやったらなんか続くよね、というところでコミュニティが醸成されて、それが“Zwift流”でいうところの「コネクテッドフィットネス」になっているんじゃないかなと考えてます。

三島:世界中の人とオンライン上でつながって、グループアクティビティを楽しむというような、そういう環境をZwiftさんは築いてこられています。そのデータがグループアクティビティとしてStravaでシェアされているのを見て、コネクテッド=つながれたスポーツの環境を感じます。
千葉さんは、イベントを主催する立場からして最近のテクノロジーの進化を感じる瞬間はありますか。

千葉:ありますね。我々でいうと、Stravaのクラブ機能というのを使わせてもらって、ITJは2000名以上、UTMFだともっといて6000名かな、が繋がっていて。バーチャルユーティリティみたいなことをやったりすると、たまにとんでもない人もいるんですね。7日間の会期中で470キロとかね、そういう人がいるんですけども。やっぱりそれってモチベーションになるんですよね。トレイルランニングってどういうふうにしたら速くなるかってまだ解明できていないとこが多くて、その人たちがどういったところで、どういうペースで、どういうふうにやっているかっていうのは僕自身も凄く興味深い。トレイルランニングは結構マニアックな種目なので、こういうところでつながっていくっていうことが凄く向いているスポーツかなと思っています。

三島:ありがとうございます。割と最近トレイルランニングを始めたKentaroさんも共感できる部分があるのかなと思います。特に「49歳以下の男性ランナーがソロアクティビティの方が頑張る」というインサイトがピンとくるのかどうか聞いてみたいのですが、いかがですか。(「Year in Sports」の報告内容より)

Kentaro:そうですね、ソロは確かに自分のペースで追い込むことが出来たりだとか、自分のペースで好きな場所を走れるっていうところが、割と僕も一人で走るのが好きだったりするので、“日本は一人”みたいなところは共感出来たりはしますね。ただ、コネクテッドっていう観点で言うと、妻とも最近は結構バラバラで走ることも多くなってきていて、家では特に話さないんですけど、お互いフォローしてるんで、妻がなかなかのペースで走っていたりすると、自分ももうちょい頑張らないとかな、みたいなことはStravaを通して日常によくあったりはします。

つながるスポーツにおいて、日本特有のカルチャーやインサイトがある!?

三島:ソロのほうが頑張るというインサイトがピンとくるということでちょっとホッとしています。「Year in Sports」のデータを見ていくと、ソロとかストイックとか、追い込むといった、真面目な日本人の性質を表すようなデータが毎年出てくるんですけども、トークテーマ2つ目は、「昨今のつながったスポーツの環境において、日本特有のカルチャー、インサイト」については変化しているのでしょうか。

Kentaroさんには、日本のトレイルカルチャーや、サイクリングカルチャーってこうだよね、というような面白いインサイトはありますか。

Kentaro:日本、、、ちょっと主語がでかくて、自分のケースにはなりますけど、ランニングを始めた時にStravaのデータをTwitterとかInstagramでシェアする時に、ただシェアするのだとつまらないなと思って、そこで「走る練習」っていうハッシュタグみたいなものを付けてシェアしていったんですね。そうすると、「それはなんだ」みたいな感じで結構ソーシャルでも反応してくれて、そこからプロダクトを作っていったり、それを面白がって使ってくれる人がいて、今度はイベントに発展していったり。

走るだけじゃなくて、今年は自転車も競技用の自転車を始めていったり、っていうところで本当にStravaのおかげで、僕の中でも新しいコミュニティが広まっていきました。新しい人ともつながることが出来たし、新しい遊びも知ることが出来たというようなことが自分の周りで起きていますね。

三島:サイクリストは特にTwitterとかで盛り上がる傾向があるかなと思うのですが、Zwiftもかなりコミュニティがあついということで、日本の特徴はありますか。

福田:そうですね、Zwiftは世界中で使われているサービスなんですけど、日本は世界中で8番目にユーザーが多い国になっています。自転車乗りのためのトレーニングアプリなので当然オフシーズンに使われることが非常に多いです。

世界中のトレンドとしてはオンシーズン、つまりレースがあるシーズンとか、夏場、秋場とか、外を走って気持ちいいシーズンにはキャンセルがものすごく増えて、Zwiftはあんまりやらなくなるというアップアンドダウンがあるんですけど、日本は常にほぼ平行線で、夏でもずっとトレーニングしているんですよ。

レース前でもずっと、トレーニングをしていないと弱くなっちゃうんじゃないかっていう強迫観念も少しあるんじゃないかなっていうのが一つの特徴かなと思います。

もう一つ似たようなトレンドなんですが、Zwiftの中では何ができるかって言うと、トレーニングとレースっていう大きく分けてこの2つができるんですけど、日本はこのトレーニングをする人の割合が各国よりも顕著なんですよ。これはたぶん自転車に限らずなんですけど。

自転車というのは、この通りやってもらったらあなたはここらへんまで強くなりますよ、というトレーニングメソッドがしっかりしていて、それに沿ってワークアウトしたがるのが日本の特徴かなというところです。Zwift Japanは、一昨年から富士ヒルさんと一緒にワークアウトプラン「富士ヒル道場」というものをやっています。

はじめてヒルクライムに挑戦したいんだけど、何して良いかよく分からないという人に、“あなたはまずこちらでベースを作ってもらって、次ちょっと5分走ができるようになって、最終的に富士ヒルに挑みましょう”、といったレールを敷いてあげるというイベントが好評です。これは日本人特有で、同じことはやっぱり海外ではできないというところになるかなとは思っています。

三島:真面目にトレーニングをするところはトレイルランニングにも共通するところはあるのかなと思います。トレイルレースをオーガナイズする千葉さんにお聞きしますが、トレイルのコミュニティではどんな風に情報のやりとりが行われているんでしょうか。

千葉:そうですね、やっぱり基本SNSでチームを作ってやられている方が多い。我々もボランティアの整備とかは、年齢層もあって一番多いのはFacebookメッセンジャーで繋がっている人たちとが多くて、そのコミュニティの中でやり取りするっていうのがほとんどです。

良く笑い話で「変態は誉め言葉だ」っていうんですけど、割とMな方が多くてですね、負荷が高ければ高いほど逆にやる人が増えるみたいなものがあって、ライトなことはあまりやりたがらないみたいな、そこが特徴的なんですかね。「バーチャルUTMF」も成立しちゃうような国なので。

三島:そうですね。ちなみに「バーチャルUTMF」とはなんぞやっていうところですが、1週間で累計距離100マイル、つまり160キロを走破するというバーチャルイベントです。Stravaのチャレンジ機能を使っていただいて、2年ほど実施しました。

UTMFのフィールドサイズが大体2400名なんですが、それを上回る数のランナーの皆さんが挑戦されました。私もやってみたんですけど、100キロが限界でして、あと60キロ届かずだったんですけど。お仕事をしながら走る時間を作って、毎日20キロくらいと、結構しっかり走らないと完走できないんですよね。

千葉:そうですね、だから僕、12時くらいから走ってました。

三島:そうですよね。そういうハードなイベントなんですが、それでも2500名を超えるランナーの皆さんが完走するという、なかなかストイックな日本ならではのイベントなのかなと思います。

今後のコネクテッドフィットネスはどうなる?Stravaに期待することは?

三島:では、トークテーマ3つ目です。ランニングとサイクリングで有名なStravaですが、それ以外にも広くインテグレーションパートナーを拡大するなどして総合的なスポーツやウェルネスのサポートを目指しています。「今後のコネクテッドフィットネスに期待できること、あるいはStravaに期待したいこと」などをお伺いしたいと思います。

千葉さんには、レースを主催する側の観点で、今後テクノロジーの進化をどういうふうに活用していきたいという期待がありますか。

千葉:僕たちのレースの作り方は、“ビジネスだからサービスとして買ってもらう”というよりは、コース整備も運営もボランティアでやっていただいている方に支えられている。支えられているというよりも、“一緒に作っている”という言い方をしているんです。

160キロとかハードなレースですけども、凄く面白いと思える反面、実際にはできない人も多い。要するにかかわりたい人は実際もっといっぱいいるんですよ。実際は走らないんだけど違った形で関わりたいと言ってくれる方達とのハブとして機能してくれるといいなというのが一つあります。

もう一つは、僕凄く思うのが、日本の方って、僕はランナー、僕はサイクリスト、僕は登山家みたいな、カテゴライズするのが好きな傾向があるなと。マルチスポーツを楽しむっていう感覚の方があまりいないので、そういったところもせっかくStravaさん、これだけたくさんのアクティビティがありますので、もっと色んなアクティビティを楽しめるようなところになってくれると良いなと思っています。

三島:ありがとうございます。Kentaroさんはそれで言うと、色々なものに挑戦されていますが。

Kentaro:そうですね、ランニングはロードランニング、トレイルランニング、自転車はマウンテンバイク、ロード、グラベル、それにスイムもやってます。

三島:今後、テクノロジーとかスポーツのDX化によってつながれたスポーツの環境に期待したいことはありますか?

Kentaro:Stravaの機能に期待したいことで言うと、最初グラベルロードをやり始めたときってルートが分からないんですよね、見つけずらいっていうか。

そういう時はもう行った人に教えてもらうのがよくて、アカウントをフォローして、良さそうなルートをセーブして、みたいな感じで使わせてもらったりするんですけど、お礼を言いたくて。

ダウンロードしてセーブしたら「ありがとう」みたいなものとか、例えばそのルートがいっぱいダウンロードされたりセーブされたら、インセンティブがあるみたいな。生身の人間がルート開拓するって結構大変なことですし、そういう部分のやり取りがあると、お互い気持ちよくルートを使わせてもらったりとか、なんかできるかなっていうのは最近思うことですね。

三島:いいですね、コミュニティとのやり取りをより深めているという感じが。そういう機能の要望は私たちも参考になります。

ちなみに、福田さん、今後Zwiftさんからコネクテッドフィットネスという点で、来年とか近い未来で期待できることはありますか。

福田:いま、Zwiftをやっている人たちが実際どういうコネクションをしているかと言うと、ディスコードというチャットアプリをお互いにつないで喋りながらトレーニングをするであるとか、自分がZwiftをしている様をYouTubeで配信する、といったもうちょっと次元が深いところにあって、ゲームにかなり近い方向に進んでいっているのかな、と。

今までは誰かがスーパーヒーローで見て楽しんでいたのが、これからのスポーツはみんなが主人公になれるんじゃないかな、というようなことをコネクテッドフィットネスには期待しています。

例えば日本のプロのロードレースのシーンをご存知の方だと、日本人がツールドフランスにいくというのは夢物語かなとご想像できるかと思うんですけど、Zwiftは「UCI」という国際自転車競技連合とずっと付き合いがあって、その世界選手権にはZwiftで強ければ出れます。

プロの中でも、日本でちょこちょこやるよりもZwiftで有名になったほうが世界に行けるチャンスは広いのではないかといわれているので、ぜひZwiftでやる世界選手権も見ていただければなと思います。

フリートークの流れに

三島:せっかく御三方お揃いいただいているので、お互いに聞いてみたいことはありますか?

千葉:Zwiftのトレイルランニング版みたいなものはないのかな?といつも思うんですね、絶景なんで、基本的には。

福田:そうですね、Zwiftをサイクリングのプラットフォームと思われがちなんですけど、実はトレッドミル使って靴にセンサー付ければランニングもできるので、そのトレッドミルに石を付けていただけると、トレイルランニングになるんじゃないのかなと思います。

千葉:下りがね、下りをどうやって作るかですね。

三島:新たなトレッドミルのアイディアがここで生まれたかもしれないですね。ぜひ、デバイスメーカーの方はご参考いただければと思います。
Kentaroさんはいかがですか、なにか聞いてみたいことありますか?

Kentaro:バーチャルでUCIのレースに繋がっていくっていうのは、ゲームの世界に本当に近いですね。Eスポーツの車ものとかも、たしかゲームの中で速い人は実際にF1の選手と走ったりみたいな。そういうところとかなり近い世界なのかなと思って、凄い興味く聞いていました。

福田:そうですね、逆輸入みたいなのも起こってて。本来の、Zwiftでトレーニングして世界に羽ばたこう、じゃなくて、今度はUCIで活躍しているジュニアが自分の名前を売るためにZwiftで活躍するというパターンがちょこちょこ出てきたりもしています。いまロードレーサーだけではなくてグラベルだとか、ダウンヒルライダーまで、跨ることが好きな人たちが集まってきているかなと思います。

Kentaro:実際に、人と人をつなぐとかデータをつないでいくっていう意味合いもありますけども、リアルとバーチャルをつないでいくっていうか、そんな(新しい)流れをいま聞いていて感じました。

三島:千葉さんも、だからこそバーチャルUTMFをやったっていうところがあると思うんですけど、バーチャルな環境で新しく見えることってあったりするんですか?

千葉:そうですね、バーチャルであっても結局我々にとってはリアルがあるところでそれをやっているので、「バーチャルでいいや」っていうふうにはならなくて。本当にリアルなところに行ってもらいたい、行ってみたいっていう話(のきっかけ)にはなるので、凄く良い効果がある。

あと、僕は地方にいるんですけど、最近多いのは、リアルにあるコースを地域プロモーションとして使うような取り組みが始まっていたりするので、地域振興にも活用されていくんじゃないかなと思っています。

三島:私は結構KentaroさんのPodcastを聞かせていただいているんですけども、いろんな種目の方をゲストに招かれていますが、そういった方々とはどこでつながりを作って、彼らからどういうインサイトを貰うことを期待しているのかなっていつも思ってました。

Kentaro:今年個人的にニューだったのは、グラベルのイベントにかなり出たっていうところがあって。やっぱりそういうレースやライドイベントに行くと自ずと人はつながっていって、持ち帰ってソーシャルだったりをフォローしてみると、やっぱり面白い発信をしている人とかには興味が出てきて。

実際どこら辺を走っているのかなとか、どこらへんで遊んでいるのかなと。実はその方もランナーだったりして、っていうところで、今度お話聞かせてもらえませんか、みたいな感じですね。

さっきも仰ってた通り、確かにランナーはランナー、トレイルランナーはトレイルランナー、マウンテンバイクはマウンテンバイクみたいな、みんなあんまり他を横断したがらない感じは僕も感じていて。僕が今年自転車に結構乗ったんで、多分いま番組聞いているリスナーの方に、もうランニングしないのかな、と思われている気がするんですよね。でも、僕的にはランナーはランナーだし、トレイルランナーとしても全然あって、自分にプラスされているみたいなことを思いながら話しています。

外から見て一様にアスリートでも、そこに行くまでに人それぞれストーリーがあったりだとか、きっかけがあったりとか、100マイルランナーになるきっかけが何かあったりとか、そういったインサイトを聞きたくてお話を伺ってますね。自分にも通じることだったり、参考にしたいなってことだったりを発信することで、いろんな人が刺激を受けるというか、そんなきっかけになれば良いかなと思っています。

三島:ちなみにPodcastっていうメディアを選んだきっかけは何ですか?

Kentaro:2016年くらいにVlogが出始めてきたときに、自分でも携帯で撮ってやってみたりはしたんですけど、如何せん動画編集って大変ですよ。ガチオさんとか凄いなって思いますけど。本当に時間かかるし、パワーもいるしみたいなところで、2018年の頭になって自分にできることが何かないかなって思ったときに、音声だったら要はトラックだけなんで、人の分だけトラックが増えて、あとは休憩部分切ればいいみたいな。

これだったら続けられるかなっていうところと、あとは“ながらコンテンツ消費”ができるというところです。ランニングとか、サイクリングのときはオープンイヤーで聞く必要はありますけど、そういうところとかなり親和性が高い。掃除しながらもいけるほど生活に寄り添うことができる、っていうところで選んだという感じですね。あとは単純にそのタイミングでアメリカでも結構流行っていたっていうのもりますね、Podcast。

三島:世界的にアスリートの皆さんがPodcastを聞くとか、Podcastをホストするという、今では多いですよね。でも始められた当時は「Replicant.fm」以外のスポーツカルチャーのPodcastってそんなにいなかったと思うんですけど。

Kentaro:確かにあんまりなかったかもしれないですね。特に長回しで喋るとか、っていうのはなかったかもしれないです。今はランナーやトレイルランナー、いろんなスポーツの方が番組をホストしていて、それぞれ特徴があって凄く面白い。Podcastコミュニティみたいなものが出来ているかなと思います。

福田:僕もディラン・ボウマンっていうトレイルランナーさんのPodcastを凄く聞いていて、ランナー界隈はものすごく多いなとは思うんですけど、自転車関連のPodcastってあんまり日本では聞かないかなっと思っているので、「Replicant.fm」を聞きながらZwiftしたいと思います。

Kentaro:ありがとうございます。自転車も、例えば西薗良太さんの「Side by side」と一緒にコラボもさせてもらってます。オッチーがやっている「Rueda」とか、いろいろあったりしますけど、確かにもっと増えても良いかもしれないですね。

福田:これ録音してPodcastする感じですか?(笑)

Kentaro:確かに、できるかもしれないですね!(笑)

三島:千葉さんはYouTube「ITJ LIVE」を使って発信されています。トレイルランニングコミュニティを、走らない人にもリーチしたいというようなことを仰ってましたけど、そういった点でYouTubeの配信をどういうふうに取り組んでいらっしゃるのですか?

千葉:きっかけはコロナで人が伊豆(のトレイル)に誰も来れなくなっちゃったんですよね。今まではいろんな大会に行って、その時にランナー同士で「今度こういうことやるよ」といった情報交換とかコミュニケーションができたんです。ほとんどの大会がやらなくなった中、コロナ期間中に1000人規模の大会をやったのは我々だけだったので、伊豆の片隅に僕らがいるんですよっていうのがどうやったら伝わるか、ということが1つありました。

あともう1つは、ITJはそうでもないんですけど、UTMFとかだと妙に皆様の期待が高かったり、凄いしっかりとしているんだろうというところがあって。活字だけではどんどんギスギスしていくな、ということがあったので、我々の方も同じ人間でやっているんですよ、と顔を見せるコミュニケーションをやっていくことが、先ほども言った通り、一緒にトレイルレースをつくっているっていう立場なので、大切だと思ってやっています。

問い合わせが凄く多いんですよ、レースって。なので、質問コーナーみたいなところで聞いてしまった方が早いなっていうのもあって。そうすると活字だけでは伝わらないニュアンスも伝わるので使ってます。実際凄く問い合わせは減りました。ランナーの不満も多分減っていると思いますね。

三島:Zwiftでもバーチャルだからこそディスコードを使う傾向があるのかなと思うんですけど、実際ディスコードではどういったコミュニケーションが行われているんですか?

福田:「はあはあ」っていうコミュニケーションがほとんどですね。みんな自分を写してYouTubeやりたいんだけど、頑張れば頑張るほど、レースで本気を出せば出すほど、「はあはあ」しか言えないっていうのがほとんどです。

ただ、相手のチームがスプリンターを揃えてきたからじゃあ誰を出そうとかっていうコミュニケーションが、普通のレースで出来るかと言ったら、普通のレースだとできない。でもディスコードをつけておくと、「お前ちょっと捨て馬になって飛んで来い」とか、「お前ちょっと足ためとけ」とかできるので、そう使っているチームは強いですね。ディスコードがレースを変えたっていうのはZwiftの中では大きいかもしれないです。

三島:デジタルが活用されるような時代になって、Stravaは世界中のアクティブライフの中心的存在であれるかを、今後も試行錯誤しながら進化していきたいと思います。よりシームレスにつながれるような環境作りをStravaに期待していただければと思っております。ありがとうございました。

いつからか、無意識でワークアウトの前にアプリをタップしたり、そのデータをシェアすることはデフォルトになっていましたが、Stravaが先駆的にコネクテッドフィットネスの環境を敷いてくれたこと、また大会の開催やアプリ開発、Podcast配信のようなコミュニティが活性化する取り組みによって、私たちの楽しみ方がどんどん進化していることを再認識しました。

Stravaは、ランニングやサイクリング以外の様々なスポーツにもサポート領域を増やそうとしているとのことで、今後も注目です。

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