気象庁の観測データによると、1990年の観測開始以降、観測地上に到達する紅斑紫外線量は10年あたりで平均4.1%増加していることが報告されている。紅斑紫外線を継続的に浴び続けると、皮膚ガンや白内障の発症率の増加など、健康に悪影響を与えるため、それに応じてサンケアを強化することはかなり重要だ。 だからといって太陽を思い切り浴びながらのアクティビティを敬遠する必要はない。むしろ、用途にあったサンケアで紫外線から自分の肌を守る方法を知ることで、これからも、アクティブに夏を楽しもう。またUVカット効果が高いものだけでなく、自然環境に配慮された製造背景や、肌へのダメージが少ないナチュラルな成分のものを探している人も多いだろう。今回はサンケアを日焼け止めに絞り、配合成分や自然環境への影響、トレーサビリティに対して独自の厳しい基準を持つCosme Kitchenに、この夏おすすめの日焼け止めを聞いた。
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紫外線対策はなぜ重要?
世界中のナチュラル&オーガニックコスメ、生活用品などを独自の基準をもとにセレクトしているCosme Kitchen。まずはCosme Kitchen PRを担当する名越さんに、mark編集部より紫外線対策の重要性を伺った。
mark編集部:「初歩的な質問ですが、日焼け止めを塗ることはなぜ重要なのでしょうか」
名越さん:「まず、一見関係ないように感じるかもしれませんが、Cosme Kitchenのお客さまのお悩みの中で一番多く寄せられるのがエイジングに関するものです。そして、エイジングと言われるシミ、そばかす、シワの大きな要因とされているものが紫外線による『光老化』と言われているんです。特に顔まわり、首元や手元はその影響が大きいと言われています」
mark編集部:「なるほど……。加齢に悩むのであれば、まず、紫外線対策を。ということですね。ちなみに、日焼け止めに必ず表示してある「SPF」や「PA」とはどういう意味でしょうか」
名越さん:「SPF」や「PA」に関しては、紫外線の持つ異なる性質を知ることで、理解しやすくなります。紫外線は、波長の長いUVAと、波長の短いUVBに分けられ、UVAとは、波長が長く、肌の弾力を保っているコラーゲンなどのある真皮層や皮下組織にダメージを与え、深いシワの原因となりうる紫外線を指します。窓ガラスやカーテンを通過するので、在宅勤務などで外出されない方でも油断はできません。このUVAに対してどれだけプロテクトできるかをあらわしているのがPA+。+の数でUVAを防止する効果の程度を表しています
一方、UVBとは、UVAのように真皮層まで行かず、表皮にダメージを与える紫外線のこと。これは主に、肌の赤みや褐色化の原因となります。SPF[数字]で表示されるものがUVBに対するプロテクションを表しており、こちらも数字が大きいほど、その効果の持続時間が長くなります。
紫外線からのダメージによって肌が赤くなったり日焼けするだけではなくて、お肌の質感まで変えてしまうのです。そういった意味でも、日焼け止めを取り入れることは最低限みなさんにおこなっていただきたいことなんです」
mark編集部:「なるほど。紫外線は肌の表面にダメージを与え、いわゆる「日焼け」を引き起こすだけでなく、肌の質感を変え、エイジングなどの要因にもなってしまう。また、波長の長さによっては、室内にいても影響を受ける。だからこそ、紫外線対策はどんな日でも必須、ということなのですね」
コスメキッチンのおすすめ9選
Cosme Kitchenには独自で設けている11の基準というものがあり、これをクリアしているものしか店頭に販売することができないのだそう。11の基準とは、成分、環境と動物、そしてトレーサビリティの三つに分けられ、包括的に「いい製品であるかどうか」が審査される。
配合成分のこだわりとして
・可能な限りオーガニック原料や天然由来原料を使⽤しているもの。
・合成成分についても、可能な限り天然由来原料を使用しているもの。
なお合成成分の配合率は各カテゴリー以下の範囲内とする。
・メイクアップ 30%以下
・ネイル 40%以下
・スキンケア 15%以下
・ベースメイク 30%以下
・ヘアケア 20%以下
・シリコン、合成着色料、合成ポリマー、石油由来界面活性剤の配合率が合計5%以内のもの。
・パラベンを使用せず、可能な限りオーガニック認証機関に認められた防腐剤を使用しているもの。
・紫外線吸収剤、合成香料、鉱物油を使用していないもの。
環境や動物への配慮として
・マイクロプラスチックビーズを使用していないもの。
・可能な限り遺伝子組換え農作物由来の成分を使用していないもの。
・製品の動物実験を自社又は第三者においても実施していないもの。また、動物を殺傷もしくは苦痛を与えて採取する動物由来成分を使用していないもの。
・可能な限り容器・箱・ラベルなどのパッケージに環境へ配慮した素材を使用しているもの。
そして信頼のおけるものづくりとして
・可能な限りトレーサビリティが確保できる原料を使用していること。
・可能な限りサステナブルな原料を使用していること。
肌にも優しく、珊瑚礁などの自然環境をなるべく傷つけず、さらに機能性も完備したコスメを自分で一から探すのはかなり大変。そんな時にCosme Kitchenは心強い味方だ。
今回は、そんなCosme Kitchenに9つの日焼け止めをセレクトしてもらった。
1.強い日差しのもとでのアクティビティに最適。水にも強い日焼け止め。
(左):『UVプロテクトミルク 50 プラス』SPF50+/PA++++
肌への負担を抑えつつ 、紫外線をブロックしてくれる、ウォーターレジスタンスの日焼け止めミルク。紫外線吸収剤を含まず、ウメ果実エキスやアロエベラウォーター配合でスキンケア効果も◎
ラべンダーやゼラニウムの香りが心地よく、テクスチャーも軽いので、日焼け止め特有の匂いや重たい質感が苦手な方に。
50mL
¥4,180(税込)
F organics
(右):『BRIEFING UVプロテクトミルク』SPF50+、PA++++ 数量限定
Cosme Kitchen監修のもと、通勤バッグでお馴染みの〈BRIEFING〉から発売された日焼け止めミルク。ウォータープルーフな上に石鹸でオフできるため、長時間の屋外でのスポーツやレジャーにぴったり。テクスチャーも非常に軽いので、日焼け止め特有のベタつきが気になる方にもおすすめ。
60mL
¥3,850円(税込)
BRIEFING COSMETICS
2.こまめな塗り直しが難しい時に
『BRIEFING UVサプリメント』 数量限定
りんご由来のポリフェノールとGABA、 ラフマ由来のヒペロシド、ラフマ由来のイソクエルシトリンを ブレンドしたサプリメント。 3粒摂取すれば日中の紫外線による刺激から肌を保護する機能、6粒で肥満気味の方のBMIを減らす機能、睡眠の質改善、仕事や勉強による一時的なストレス疲労緩和機能などの効果が期待できる。 Cosme Kitchenの厳しい基準に基づいた監修のもと、〈BRIEFING〉から発売。長時間の屋外活動で塗り直しが難しい際や、登山や旅行など、荷物を少なくしたい時に。固形なので、液漏れなどの心配もご無用。
90粒
4,860円(税込)
〈BRIEFING COSMETICS〉
3.親子でこれ一本。
『MammaBaby UV&アウトドアスプレー』SPF20 / PA++
日焼け止めとしての効果はもちろん、肌を守る対策が同時にできる、1本2役のオーガニックアウトドアスプレー。荷物が多くなりがちな親子でのアウトドアアクティビティにおすすめ。MammaBabyはもともと医療機関向け製薬会社から誕生したブランドで、2023年5月にはB Corp認証も受けている。
80mL
2,200円(税込)
〈MammaBaby〉
4.植物のチカラを肌に。
(左):『エーデルワイス UVプロテクト』SPF38/PA++
日焼け止めミルクは、日焼けした肌にも肌馴染みがいいだけでなく、ハーブの香りが心地いい。過酷な環境に咲くエーデルワイスのエキスを含んでおり保湿力も高いため、一年中を通して使いやすい。生後一ヶ月の赤ちゃんから安心して使えるほど肌に優しく、石鹸で落とせるのも嬉しいポイント。
50mL
2,970円(税込)
〈WELEDA〉
(右):『チャントアチャーム UVミルク』SPF50+/ PA++
〈チャントアチャーム〉は山梨県北杜市にかまえた自社農場で育てた生命力の高いハーブを配合し、手に取りやすい価格帯での販売も実現している。プッシュタイプの日焼け止めミルクなので、量の調整もしやすい。こちらも敏感肌でも使いやすく、石鹸で落とすことができる。紫外線だけでなく、近赤外線とブルーライトをカットしてくれるのでオフィスや家の中でのサンケアとしてもおすすめ。
100mL
3,410円(税込)
〈chant a charm〉
5.ベタつくのが苦手なあなたへ
『ミネラルUVボディパウダー※専用パフ付』SPF40 PA+++ 期間限定
日焼けを防ぎながら、さらっと快適な肌を保ってくれるパウダータイプの日焼け止め。パウダータイプの最大のメリットは、塗り直しのしやすさ。手を汚さずに、ボディにもフェイスにも気軽に重ね付けできる。メイクの上から重ねてもOK。イランイランの精油がニオイカバーの役割も果たしてくれる。肌のテカリが気になる方に。
※店舗在庫が無くなり次第終了
8g
¥3,520(税込)
〈ETVOS〉
『トーン シルキー デイ エッセンス UV』SPF50+ PA++++
つけている感覚がないに近いほどさらっとしているのは、名前の通り、シルクが入っているから。紫外線ケアの他にも、ブルーライトカットやPM2.5など、ポリューションケアもできる優れもの。こちらも石鹸で落とすことができる。
40g
3,080円(税込)
〈to/one〉
注目の新商品
スキンケア効果を重視したい方へ。美容液タイプの紫外線対策
『ソソ モイストUVセラム 』SPF15 PA++
天然由来成分100%で、テクスチャーは日焼け止めというより、その名の通り美容液。うっかりつけたまま寝てしまっても大丈夫なくらい、肌への負担をかけづらい処方になっている。非常にコンパクト、かつ美容液と日焼け止めとしての機能をこれ一本で果たすので、荷物がかさばりやすい旅行にも◎。
30g
3,080円(税込)
〈SS by WHOMEE〉