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本来であれば先週末に開催されていたUTMF。1月から始まったこのプロジェクトの結果を披露してもらう週末となるはずでした。3人はマフェトン理論を実践、体感し、この4ヶ月弱の間でどう変化したのか。思い描く結果を手に入れるストーリーは、1年後へと続くこととなりましたが、ここで3人がまとめたノートを紹介します。

「低強度のトレーニングで身体が変化するという驚き」

1人目はマフェトントレーニングによってもっとも変化が表れたといえるヤマさん。体質に変化が見られたここ1ヶ月半ほどでは、エアロビック心拍での平均ペースの変化に目覚ましいものがあります。本人から届いたノートからは「ウォーミングアップとクールダウンを丁寧に」「平地を走る」「糖の摂り方を考える」など齋藤通生さんに教えられたことを丁寧に守っていることがよくわかります。

「この企画に参加し、マフェトントレーニングに望んでから約3か月が経ち、確実な変化を感じています。今では脂肪燃焼の“スイッチ”が入る感覚が分かるようになり、以前に比べるとエアロビック心拍で走れるペースが明らかに速くなりました(当初は1キロあたり5分30秒ほどだったペースが、現在は4分50秒前後までアップ)。30~40キロの距離走で感じる身体の負担にも変化があり、長い距離をずっと走り続けられる感覚も得られました。心拍計から算出されるVO2Maxの数値も、当初50前後だったものが59まで上がり、安静時心拍も当初48前後だったものが42前後まで下がっています。

うまく成果が出せている要因は、シンプルにエアロビック心拍を守って走るということを徹底しているからではないかと思っています。心拍コントロールが難しいトレイルには行かず、平地でのトレーニングに徹してきました。自分一人ではちょっとくらい良いかなとルールを逸脱しがちですが、今回は企画に参加しているということもあり、とにかく齋藤さんとの座学で学んだことをまずは愚直に実行することにしました。UTMFまでは守破離の「守」。今はルールを守る段階と言い聞かせ、トレーニングしてきました。

もちろん、UTMFまで4か月しかないなかで、『山にも行かず、低強度のトレーニングを続けていて大丈夫なのだろうか』という不安もあったのですが、『マフェトントレーニングをしっかりと続ければ確実に身体に変化が出る』という齋藤さんの力強い言葉もあって、ここまで続けることができています。エアロビック心拍を守るというシンプルで明確なルールは、やってみると意外と嫌いではなく、心拍数に集中して走ることができるので飽きることもありません。STRAVAでログを取り、日々の数値の変化を確認できているのもモチベーション維持につながっています。

今現在私が感じていることは、このような低強度のトレーニングで身体が変化するという驚きです。苦しい思いを一切することなく、怪我をすることもなく、以前よりも確実に走れるようになったことにただ驚いています。現在は平日毎朝1時間ほど、週末土日のどちらかで3時間ほどのマフェトントレーニングをしています。食事の栄養バランスを気にかけるようになったこともマフェトンを始めた恩恵で、とても健康的に過ごせています。

今回大会は中止になってしまいました。僕は『家族とともに笑顔でゴールする』ことを目標としていたため、大会中止発表のアナウンスを受けた時は、サポート禁止といった制限付きでの開催となるよりは、一年の延期となって良かったというのが率直な気持ちでした。エントリー権も持ち越しとなりましたし、徐々にマフェトンの手ごたえを感じ始めていた時期ではあったものの、まだ『これで行ける』という確信が得られていたわけでもなかったため、残念ではあったものの、そこまで気持ちの落ち込みもありませんでした。

それから少し時間が経ち、マフェトンの手ごたえが確信に変わりつつある今は、走ってみたかったなという気持ちが逆に強くなっています。たった4か月弱のマフェトントレーニングで変化した身体を大会を通して試してみたかったですね。

コロナウィルスによってしばらくは山に行くことは難しい状況ですが、マフェトンがあるため、モチベーションを保ちながら家の周りでトレーニングの継続ができそうです。まだマフェトントレーニングでの伸び代があると感じていますし、マフェトンをベースとしてさらにトレーニングに変化を加えていくことで、さらに成長できそうな実感があるので、このままトレーニングを継続したいと思っています。1年後が楽しみです。

『家族とともに笑顔でゴールする』と言う目標に変化はありませんが、今走るよりも来年の方が良い結果が出せるのではという自分へ期待という点で変化がありました。1年後へ向けて、今よりももっと成長して1年後のUTMFを迎えることを約束したいと思います。マフェトントレーニングを継続し、怪我をすることなく健康的な状態を保ち、今よりもエアロビック心拍で走れるペースをあげ、今よりも長い時間走り続けられるようになることを目指します」。   ーーー 山野尚大

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