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世界における繊維リサイクル市場がその規模を拡大している。世界の二酸化炭素排出量のうち8〜10%を占めるというファッション業界において、生産量とリサイクルの相関性が負のスパイラルに陥らないようにすることは大命題のひとつだ。

特に2022年はNIKEが再生素材と使用した〈ナイキ ペガサス ターボ ネクスト ネイチャー〉を発表したり、Onが100%リサイクル可能なシューズ〈Cloudneo〉による循環型ランニングシューズプログラム「Cyclon™」を開始したりと、mark読者にとってもリサイクル素材を活かしたプロダクトは馴染み深いものになりつつあるのではないだろうか。

本記事で紹介する〈QUON〉も衣類や布団などの繊維商品から発生した廃材を素材とする下駄で、2022年10月に開催された〈DESIGNART TOKYO 2022〉で一般公開され、受注生産がスタートしたばかりだ。

〈QUON〉が採用しているのは繊維リサイクルボード「PANECO®」。「PANECO®」は布だけではなく合成皮革など廃棄衣料品に含まれるさまざまな繊維をアップサイクルしたもので、硬度があり加工しやすい性質を持つ。そのため、内装やディスプレイ什器、家具などに使用することができ、使用後も再びボードとしてリサイクルすることが可能な素材だ。

このようなリサイクル素材を用いて、伝統的な履物である下駄として生み出された〈QUON〉は歯がすり減った際に交換できる構造になっているので、それ自体がサステナブルな存在と言える。また、木下駄に比べて足音が静かということも特徴だ。下駄はいい音をさせてこそ、という伝統的な価値観には反するかもしれないが、現代の生活環境に適した新しい個性として受け入れたい。様々なリサイクル素材が組み合わさっていることが見て取れるテクスチャーは都市的なファッションにも親和性が高いので、こちらも新しい“粋”のスタイルとして、挙って取り入れていけるのではないだろうか。

QUON
¥25,000(税抜)
問い合わせ先:konel TEL 050-3134-5678 info@konel.jp
https://quon.design/
※現在はデザイナーによる一点もののオーダーメイド。今後、量産体制の構築により、価格改定や納期の調整が行われるとのこと。

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