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昨年、第一回大会を開催し、魅力あふれるコンセプトで注目を集めた〈せとだレモンマラソン〉。今年は昨年よりも2倍以上のエントリー数となり、900人を超える参加者が小さな島で健闘した。そして、レースの結果のみならず仲間とともに自然豊かな旅先を満喫していた。

せとだレモンマラソンの魅力

〈せとだレモンマラソン〉の他の大会にない魅力をおさらいしておこう。(昨年mark編集部が実際にレースを走り、レポートした記事はこちら。)

会場は、瀬戸内海に浮かぶレモンの島、生口島。特産品であるレモンの収穫がピークを迎える2月に開催される。ハーフマラソン(21.0975km)、シーサイドラン(9.1km)に加え、今年は小学生と保護者のペアを対象としたキッズラン(1.8km)が追加された。子どもから大人まで、そして初心者から経験者まで、幅広い世代・レベルのランナーが参加できるようになっている。しおまち商店街をスタート地点に、ローカルな街並み、島ならではの自然豊かな景色を堪能できる地元にとっても誇れる大会だ。

また、観光コンテンツが充実しており、スポーツと旅行を組み合わせたスポーツツーリズムを十二分に楽しめる。レース中は地域の方々から、柑橘ジュースや柑橘を使った名物料理が振る舞われたり、ゴール地点の瀬戸田港前には飲食・物販・アパレルなど19店舗が出店したマルシェで旅のお土産を購入できる。大会前後にもイベントが開催され、島を満喫できる仕掛けが散りばめられていた。

そしてなによりマイボトルマラソンのフォーマットを採用した、環境負荷低減にコミットした大会であること。給水ポイントのペットボトルや紙・プラカップを全廃し、ランナーはソフトボトル(シーサイドランはカップ)を携帯して走る。ゴミの出ないクリーンなコースで、CO2削減の効果を実感しながら気持ちよく走ることができるのは最大の魅力だ。

また、サーキュラーエコノミーを社会に実装するブランド「BRING」の衣類回収サービスも第一回から継続して実施。スタート地点に回収ボックスが設置されているから、出走間際まで冷え対策をしながら着古した衣類のリサイクル活用もできるのだ。

このように環境へのコミットメントを示すフォーマットは、スタンダードになりつつある。〈せとだレモンマラソン〉は〈湘南国際マラソン〉の姉妹大会の位置付けとなり、同じくゴールドウイン社と〈THE NORTH FACE〉がオフィシャルサポーターとなる。企業(ブランド)がこれまで推し進めてきた循環型社会への取り組みがここに活かされるとともに、この二つの大会の参加者がポジティブなフィードバックを残すことで、マラソン大会の新しいあり方の持続可能性が証明されている。第二回大会の盛況ぶりからも、スポーツを通じて環境へのアクションにつながるフォーマットは、今後さらに広くスタンダードになっていくだろう。

新作タイツをインプレッション〈THE NORTH FACE〉青柳友梨さん

〈THE NORTH FACE〉の商品企画部門でMDを担当している青柳友梨さんも、職場のメンバーとともに視察を兼ねてレースに出場していた。

今回は、〈THE NORTH FACE〉のランニングカテゴリ〈BASIC RUN〉から、〈インパルスショートタイツ〉を履き、ハーフマラソンでその着用感を試したということで、ゴール後話を聞いた。新卒で入社し、ブランドに配属されてからちょうど10年が経つ彼女は製品に対する愛情もひとしおだ。

「今日のレースでは2月に発売された〈インパルスショートタイツ〉を履きました。ウエスト部に6つのポケットが付いていて、レースではジェルを入れて走りました。レース用から日頃のランニング用としても重宝します。

私たち日本の商品企画チームは、日本人のためのものづくりをしています。ポケットが多く付いているところまでは想像できる範囲だと思いますが、“ランニングタイツ”というアイテムを日本人が取り入れやすいように、さまざまなポイントにこだわっています。

インパルスショートタイツ(ユニセックス)¥14,300(税込) 
Size:WS、WM、WL、S、M、L、XL Color:ドーングレー、ブラック

日本人ランナーが履きやすいと感じ、そして実際に動きやすさを体感できることを両立するため、素材は裏地付きの仕様にしました。タイツは絶対に合理的だけど、やっぱりラインが気になってしまう、そんな懸念点を解決して手にとってもらえるようにしています。生地は主にナイロンですが、特殊な編み方によって汗処理効果を高めていて、裏地仕様である点が二つのメリットを生んでいるんです。今回着用して、よく伸びるストレッチ性の高さも体感できました」

THE NORTH FACEのランニングカテゴリの中でも、〈BASIC RUN〉は日常のランニングから本格的なフルマラソンまでカバーする、走るためのスタンダードラインの位置付けになる。機能性や動きやすさはもちろん、ウエアやショーツの収納力、携帯できるコンパクト性にもこだわっているのが特徴だ。MD担当者が実際にフィールドで試し、その機能性を証明済みのランニングタイツは期待できそうだ。

そして、完走した〈せとだレモンマラソン〉について振り返ってもらった。

「メッセージ性のある大会で、参加すること自体が心地良い大会だなと。『サステナブル』ってどんな切り口かによるもので、答えはひとつではないと思っています。例えば、生地のリサイクルをする際にも、逆にエネルギーを大量消費してしまう場合やコスト負担が大きく、持続性を担保することが難しいケースもあったりします。聞こえがいいようで、いろんな捉え方があるものです。であれば、一番シンプルで各個人ができることとしては、ひとりひとりができることを積み重ねることになるのかなと。簡単にできることを続けることだと思います。そういう意味で、〈湘南国際マラソン〉も参加者のおかげで大きなインパクトを与えられている取り組みです。大会を通じて考え方にちょっとした変化を取り入れて欲しい。普段からマイボトルを持つようになったり、使い捨てのゴミを減らす工夫をするなど、一人の行動変化で、ちょっとずついい方向に向かっていくと信じています。

〈せとだレモンマラソン〉は首都圏とは離れた小さな街の大会ですが、自然豊かな美しい場所だからこそ、環境への取り組みに参画できるのはその実感を強くすると思いますね。今年、キッズランが追加されたことも大きなアップデートですよね。大会が受け継がれていくことで、参加した子どもたちが将来、環境への意識を呼びかける存在になるのではないでしょうか」

大会のメッセージに最も賛同している青柳さんだから、〈THE NORTH FACE〉に息づく環境への配慮や、そのアクションにつながるスポーツの魅力を伝える言葉が溢れていた。

青柳友梨(あおやぎ ゆり)

青柳友梨(あおやぎ ゆり)

株式会社ゴールドウイン、〈THE NORTH FACE〉事業部所属。商品企画部門でMDを担当。大学でスポーツ科学を学び、卒業後にゴールドウイン入社。2年目から製品企画に携わる。マラソンやトレイルランニングのレースに出場し、スポーツを楽しみながら仕事に活かしている。

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